5月1日Ⅵ(9)
「では最後詩歌さんを洗わせていただきますね」
愛奈さんはにっこりと笑って詩歌を呼ぶ。
「あ、う、うん」
え?
柄でもなく詩歌が緊張?
あの詩歌が?
対して愛奈さんはすごい笑顔。
凄まじいほどの対比だ。
「あの、もしかして詩歌さん私のこと嫌いですか?
その、あんなことした上でなかったことにしろ、という気はないですけど、
すぎたこととして少しだけでも、許してはくれないでしょうか?」
愛奈さんは俯きながらそう呟く。
てか何『あんなこと』って。
えっちぃこと!?
違いますねごめんなさい。
「別に貴女のことが嫌いとか、そんなんじゃない。
私が嫌いなのは架那ちゃんに危害を加える輩。
今後一切危害を加えないっていうなら、話は別」
詩歌の真面目な返答を聞くと、途端ぱあぁと愛奈さんの顔が明るくなる。
「じゃあ詩歌さんは私のことを少し信用なさってくれたということですね!?」
「私は架那ちゃんが信用する人を信用するだけ」
そんなぁ照れるなぁ。
「照れ屋さんですねぇ、詩歌さんは」
「ばっ、違うし!そんなんじゃないから!
それに洗うなら早くしてよね」
「はぁい〜」
ひとまず和解?した二人は楽しそうに身体を洗いあった。
へぇぇ。
詩歌って愛奈さんには弱いんだぁ。
受けに回った詩歌は口調も変わるし。
なんかみてて新鮮で面白い!
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