5月1日Ⅵ(8)

「じゃあ次三和さん架那ちゃんに洗ってもらって」

「はいです」

詩歌と愛奈さんが交代でお風呂に入る。

「ではお願いします」

愛奈さんはそう言ってどっしり構える。

「お、お願いします」

しかし、こうしてじっくり見ると愛奈さんってほんと綺麗だよなぁ。

お湯に濡れて綺麗な金色の短めの髪が首筋に張り付いていて妖艶さがすごい。

これがエロスの美…?

いかんいかん。

何を詩歌みたいなことを言ってるんだ。

胸も形の良いあるようでないちょうどいい感じだし、肌は傷ひとつなく綺麗だし、なにせ可愛いし。

それに比べて私は…。

「そんなことないですよ架那さん。架那さんも卑下することなく十分綺麗ですよ」

おっと声に出てしまっていたか。

いかんいかん。

「あ、ありがと。じゃあ洗わせてもらうね」

「はい!」


これはもう至福の時間でした。

例えるなら綺麗な人形をメイクアップしてるみたいな。

セクハラ?

そんなことする暇もなかったよ。

気づいたら全部洗い終わってたし。

ただ詩歌の目線がいたい。

…すんません、ちょっとはしゃぎすぎましたね。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る