5月1日Ⅵ(6)

「洗いっこしましょう!憧れてたんですよ!」

三人でせまぜまと風呂に入っていると、愛奈さんが突然そういいだした。

「じゃあ誰が誰洗うかジャンケンで決めよう!

 一位の人から誰洗うか決める!」

「いいですね、やりましょう!」

「ええー、やるの?」

私の悲痛な願いなど聞き入れてもらえず。


「じゃあ行くよ、じゃんけんぽん!」

私パー、愛奈さんパー、詩歌チョキ。

「やったぜぇぇぇ!」

狂喜乱舞の詩歌。

目が怖いっす詩歌さん。

「じゃあ私は架那ちゃん洗う!」

くっ、まあ予想通りか。

「じゃあ愛奈さん、いくよ?じゃんけんぽん!」

私チョキ、愛奈さんチョキ。

「あーいこで、しょっ!」

私グー、愛奈さんパー。

「やりました!」

小さくガッツポーズと共に喜ぶ愛奈さん。

「私は、詩歌さんを洗わせて頂きます」

お?

てことは。

「詩歌が私を。私が愛奈さんを。愛奈さんが詩歌を、ってことでおけ?」

「うん!」

「はい!」

二人はすでに乗り気だ。

うわぁ。

とりあえず詩歌のセクハラだけは避けなければ。

愛奈さんには詩歌からのセクハラの鬱憤を晴らさせてもらおう。

ふっふっふ。

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