5月1日Ⅵ(5)
「「「ふぅ〜」」」
三人で揃って湯船に浸かると、疲れを吹き飛ばすかのように大きく息を吐き出す。
「狭い!狭いよ!」
私が文句を言うも二人は聞き入れてくれない。
「ならひっつけばいいんだよぉ」
「そうですよ。ほら架那さんここどうぞ」
おい愛奈さん。
ここってどこや。
そこにあるのはあんたの膝の上だけやで。
「どうぞ?」
う…。
そんな目でこっちを見ないでくれぇ。
「じゃ、じゃあ」
渋々私はちょこんと座る。
わ、足柔らか。
「じゃ私はここー!」
悪ノリした詩歌が私の上に座ってくる。
「ちょっとせまい…」
「あ、でしたら膝立ちでこんなふうに座ればどうでしょう」
愛奈さんは最終的に私の背中に前向きにもたれるような体勢に落ち着いた。
私もそれにならって詩歌の背中にもたれかかる。
「JKサンドイッチだ!」
「何その薄い本的表現」
「架那さん、薄い本って何ですか?」
詩歌のセリフに突っ込んだ私のセリフを尋ねる愛奈さん。
「愛奈さんにはまだはやいからだめ!」
もう何がなんだか。ふふ。
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