4月30日Ⅴ(13)

「「いただきまーす!」」

しばらくして、出来上がったたこ焼きが大皿に一杯になったので、ひとまず食べ始めることにした。

「はふはふ。はははんほふぇおいひいえ」

「…口の中なくなってからしゃべりなさいな」

「…ん。架那ちゃんこれ美味しいね!」

「意外と上手くできたね」

うん。

はじめてにしては上出来だろう。

詩歌の意外なセンスも発見できたことだし。

「じゃあどっちが多く食べれるか勝負ね!」

「え、いいけど」

「じゃあよーいスタート!」

そういうと、怒涛の勢いで食べ始める詩歌。

私も負けないぞ。


「もう食べられないよ〜」

「大食いの人の寝言みたいなこと言わないの」

「ふふ」

案の定結果は詩歌の圧勝。

詩歌の胃袋はどうなってるんだ。

まるでブラックホールだ。


「むにゃ、ふぁぁぁ〜」

詩歌が眠たそうに欠伸をする。

欠伸がうつったのか、私も欠伸をする。

なんだろう。

急に激しく眠い。

「なんか眠いね」

詩歌も同じなのか、そう言って目を擦る。

「なんか、私、もう、ちょっと無理…」

私は突然激しい睡魔に襲われて行儀悪くもその場で眠ってしまう。

そのまま夢の世界へと誘われた。

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