6月13日[日] 妹が遊びに来た

 お昼に、玄関ドアを元気よく開けて、突然妹がやってきた。


 驚くわたしをしり目に家に上がり込むと、わたしがあまり会いに来ないことや、日頃の生活態度などをたしなめられた。

「ちゃんと身体に気を使ってる?お野菜も食べなきゃだめだよ?」と、お腹をポンポン叩かれる。


 わたしが掃除や洗濯などしている時、彼女はベランダで日向ぼっこしたり、わたしが持っているマンガを読んだりしていた。


 その後、二人で買い物へ出かけた。近くの公園を散歩し、たこ焼きとアイスを買って帰る。夕方まで、二人で家でまったりすごした。


 夕食はオムライス(買い物の時にリクエストを聞いていた)。妹は「美味しい」と残さず食べてくれた。そしてついさっき「それじゃあ、帰るよ。元気でね!」と帰っていった。


 一つ、腑に落ちないことがある。わたしに妹はいない(弟はいるが)。

 二十歳前後くらいに見えたが、彼女はいったい何者だったのだろうか……?


 ここは須府すふ県。知る人ぞ知る“不思議”が起こる県。見知らぬ妹が突然訪ねてくることも、あってしかるべきなのかもしれない。いやむしろ、これは須府県に限ったことではなく全国的に起こっていることなのかもしれないし、むしろ世界的に見ても日常的なことなのかもしれないし、歴史的に見ても急に見知らぬ妹がやって来るという事象は、古来よりあったのかもしれないのだ。深く考えてはいけないのだろう。

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