第149話 モンスター以上な水の塊
少し執筆、資料を確認、そして気付く。保存していなかった事を……。消えた……せっかく執筆したはずなのに……
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神夜が言う賭けとはクレーター内にある大剣の果ての事だ。
モンスターの血液に溶け込み全身へと巡る。血管内をキズだらけし 、塞ぎ破裂させる。そして蓄積ダメージが一定以上になると急に大ダメージが入るようにした。この3つ効果による勝利に賭けたのかと言うと合っているが、合っていない。
この際にもし、モンスターが大暴れし下へと落とされると抵抗する事が出来なので水に叩きつけられ水の中に沈み死ぬ。
落とされなくても、自傷になろうとも神夜を殺そうと氷柱や風、水を飛ばされるとこれもまた死ぬ。
このままモンスターが暴れず、神夜を殺そうともせず死んだ場合でも死ぬ可能性がある。それは神夜が起きれなかった場合だ。モンスターは死んだ後に消えるか、落ちるかだろう。その時に起きれてなかったりそのまま神夜も死ぬ事になる。
つまり、ここで言う神夜の賭けとはモンスターが死に自分は助かる未来を願ったと言う事だ。
神夜が強制的な眠りについて1時間が経った。
そしてその横には何かが居た。
その外見は遠くから見たとしたら赤い丸に見えるのだろうが、近くで見ると片輪の真ん中に顔が有り燃え盛っている。
またそれとは別に片輪上に女や男が乗っているかのようなもの達まで現れた。
総数は100ほだろうか、一斉にモンスターの上を燃え盛りながら移動し始めた。
そのもの達が移動した跡は炎が消えずに燃えていた。
そのままモンスターの上を走り回る。
「グォォォォオォォ!」
自らの上がほとんど燃えた状態になってようやく気が付いたのだろう、叫び声を上げ風や水などで炎を消そうとし始めた。
しかし、そんな事も無駄だと言わんばかりに炎はメラメラと一切の火力を落とすこと無く燃え盛っている。
モンスターが一生懸命に上の炎を消そうとしている所、燃えた片輪のもの達は下への移動をし始めた。下も上と同じことをするのだろう。
しかし、モンスターも馬鹿では無い。すぐさま片輪のもの達を倒し、炎を消そうとする。
徐々にモンスターの外側が氷始め、炎と片輪達を包み混んでいく。勿論、神夜も例外では無い。
氷に包み込まれ消えていく片輪達。
だが、氷鎧を身纏ったにも関わらず氷の中で炎は燃えている。まるで現実のものではないかの様に……。そして神夜を護るかのように炎が神夜を覆っている。
その事に気が付いたモンスターは消えないこの現象はさっきまで戦っていた者のせいだと結論を決め、確実に殺せる水の中を目指す。
巨大な体を下へと向け落ちていく。
少しでも早く水に入れるように自らのサイズに合わせ海面を縦に延ばす。
そして水に入った……と言う瞬間に弾かれる。
「ぐぉぉぉぉ!!?」
どう言う事だ!?と言わんばかりの声を上げ再度水へと近付く。
そしてまたも弾かれ……るのではなく殴られる。
「オオォォォォオ!!」
死者が生者が憎む様な、主を護る為の様な咆哮をモンスター以上の巨大な水の塊がした。
これは海坊主と呼ばれるものだ。
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