第146話 何処に行ったんだ
お久しぶりです、やっと落ち着く事が出来ました。更新を引き続きして行こうと思います
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下へと落ちながら考える。どうするべきかを。
「ずっと考えていても進まない」
分身を下へと向かわせ、自身は魔力足場を使って上へと戻り始める。
「まずは上の敵を殲滅してしまうか、下は分身で確認だな」
分身を下へと送り、魔力足場で自身は上へと戻る。
シュ!
水の穴から外へと飛び出す。
ハンマーで殴られるような質量を持った雨が強烈な風によって神夜の身体全体に打ち付ける。
ひゅーん!
そして、その直後氷柱が一斉に下へと落ちてくる。
「グッ!更に風と雨が!氷柱!」
風にノリ回避を試みる。
スっ
身体を横にして氷柱を避ける。
魔力足場の面積を広くし、氷柱が当たらないようにするもすぐさま外側から回るという対応が取られた。
「風のせいか!」
スピードが距離が伸びる程上がっている。
神夜が風に乗ってスピードを上げているように、同じく氷柱も風に乗ってスピードを上げていた。
「モンスターは何処だ?」
さっきまで数十体はまだ残っていたはずのモンスターが一体も見当たらない。
風も雨も更に強くなった。
風はもう完全に横強風になっていた。
雨は更なる質量を持った雨のようで雨では無い物体へと変化していた。主成分はただの水だか……。
「うお!?なんだ!?」
突如として進行方向が前ではなく斜めに、そして最初とは90度違う方向へとなっていた。
どうやら完全に横強風になった瞬間にフィールド上で円を描くように風が回り出した様だ。
「このまま穴がある場所まで回ってモンスターが居ないなら真ん中か?」
真ん中は辺りより一層暗くなっている。気配察知を試みるも中が分からない。となると真ん中を護るように遮断していると考えられる。
ゴクッゴクッゴクッ
「魔力ポーションが50本切ったか……」
制作したポーションは一人300本、その内の250本は既に飲んでしまった。
「下の水まで動き始めたか……」
今まで風に吹かれても全く動くことがなかった静寂な水が風と同じように回り始めた。
その時、水の中に開けた穴も閉じてしまった。
分身は……再奥まで着いたようだが武田は居なかった様だ。何処行ったんだ。
水の中に呑まれた分身はまだ消えていない。つまり水に即死性は無い。限界まで水の中で渦に巻き込まれながら水中を見て貰うとしよう。
水に即死性が無い。そうなると、モンスターに喰われた可能性が大きくなる。その場合そのモンスターの移動スピードが異常だ。水中に穴を空けても何かがダメージを受けた形跡が無い。まさか急に消滅したなんて事は無いだろうな?
考えていてもしょうがない、とりあえず
「真ん中行くしかないな」
確実に何かがいる、もしくは何かがあるであろう中心部分へ激しい雨風に乗りながら行き良いよく斜めに入る。
入った瞬間防御が出来るように刀を前で盾にし、身体を中心部分へと向ける。
中に入ったはずだが、辺りは暗い。常人なら何も見えないはずの暗さだ。
「おかし…なんだ!?」
一言を喋る程の時間すら与えられなかった。
突如として様々なら方向から刺すような風が神夜を襲う。
初撃を防げず左の肩に当たり反時計周りに身体が回る。
30度も回らない内に次の風が右足に当たる。
「くっ」
魔力を用いた防御をしようと試みるも代償によりすぐさま魔力が空になる。
魔力ポーションを飲もうにも身体が一定の方向を向いて居ないため飲む前に魔力ポーションがこぼれる。
早急にどうにかしなければこのまま死ぬ。
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