第143話 場所分け
あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします!
合流手前まで持っていくつもりでしたが投稿します
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((嘘だろ))
進む為の条件を提示され、その条件を許容したくない2人はただ呆然と目の前を見つめるだけだった。
ポツポツ
(はっ!武田!早くモンスター倒すぞ!このまま雨風が強くなったら無駄に魔力使う羽目になる!そのうちジリ貧になるぞ!)
(スキルはどうする!?)
(使わなくて倒せるなら御の字だが、無理があるだろ!使うしかない!)
これからの事を考えれば使いたくはない。しかし、今回の敵は数千mが当たり前の巨大モンスター、スキルも無しに倒せるわけがない。
魔力で武器を強化すれば倒せるかもしれないが、そんな事をすれば身体強化や魔力足場等でも魔力を使っているためすぐに魔力が枯渇する事だろう。
魔力ポーションは無限にある訳ではないのでそんな事はしていられないと言うのもある。
(まずは浮いてるのから殺ろう。透明なのに気を付けろよ)
(了解、まずはあいつから行くか)
比較的近くいるモンスターを目指して魔力足場を作り素早く上がっていく。
タン、タン、タン!
綺麗に3回のジャンプでモンスターの近くへと近付く。
「【傾国 中振り】」
「【
「クォオォオオー!」
(ダメージはあるみたいだな)
(ただ相手の体力も分からない、どのくらいダメージを与えたかも分からないのは辛い)
(やっぱり、鑑定と分析はあの2人ほどのじゃないけど欲しいな)
(こいつで弱点を探さないと時間がかかるだけだ、時間かけたら雨酷くなるんだろ?神夜)
(そうだろうな、現に強くなってるぞ、ついでに風も)
(ん!?)
ゆらりと空間が揺れる。
「もうそれは喰らうことは無い、【反撃術極意・
先程と同じように透明なモンスターからの叩きつけ攻撃が神夜に向かって行われるが、半身になって躱しながら刀をモンスターに刺す。
刺した瞬間、神夜の後ろから強烈な風が吹き近くにいるモンスターが数体落ちていく。
落ちたモンスターは水に浮かび動かなくなった。
(え!?殺ったのか?希望が見えるなその技)
(これは何回も使える訳じゃない。魔力も呪力も妖力も使う事になるからな)
反撃時のダメージ上昇、そして屍を築く風が来たると言う意味合いを持たせた神夜の技は1人を殺して複数人を殺すと言う凶悪な技。魔法で風を起こし、呪術によって現象を伝染させ、妖力によって死へと誘う。
効果が絶大な代わりに必要な力が多いので余り使う場面はない。
(これは常世使う方がいいか)
(それ俺が死ぬかもしれないだろ?)
(場所分けするから常世に入ってないやつを頼むぞ)
(了解)
魔力足場を作りながら武田と距離を取る。充分なほど移動したら
(常世展開)
景色が暗くなり一瞬だけ赤い彼岸花が咲き乱れる。
その後白黒の世界へと固定される。
常世を顕現させる。それは生命と言うモノが居ない世界がまた地上へと姿を現したということ。
「うわぁー、巨大な白黒のモヤが……間違ってもあそこには入ったら駄目だな」
武田はそう呟き、自分が倒さなくてはならないモンスター群へと視線を向ける。
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