第142話 進むためであろう条件
もう少しで神夜と武田がクラスメイト達に合流します。次回は合流手前まで持って行きたいと思うので文章が長くなると思います。
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軽功が上手くならなきゃら死ぬと言う場面だからだろうか、神夜作の特製符を使っていた武田に変化が訪れる。
それは……スキルの獲得だ。
軽功のみだが確かにスキルを手に入れた。
(神夜、軽功だけだけどスキルになった)
(ならペース上げれそうだな。行くぞ、最悪空中に魔力で足場作れ)
魔力足場は魔力を結構使うので余り使いたくはないが死ぬよりはマシだろう。魔力ポーションを飲む回数が増えるので疲れるが。
(少し変わってきてるな、危ないかもな)
そう、神夜の思った通り、段々と向こう側が近づくにつれて、変化が起き始めていた。
下の水の色が更に濃くなり始め、上からしか降って来なかった氷柱が徐々に全方位からになり始めている。
(ん!?何か超えたぞ!!)
例えばだが、ある線を境目に一方が湿度0%の空気、もう一方が湿度100%の空気だとしよう。その時に湿度0%から100%へと境目を超えて入ったらどう感じるだろうか?
当たり前だが、空気が変わったと思うだろう。そして確実に何かを超えたと思うだろう。
(おいおいおい!?)
(これはヤバい!)
目の前に広がる景色もガラリと変わった。
空を飛ぶモンスター、水の中にいるモンスター、息は吸えるが水の中にいると思うほど水を含んだ空気、薄暗い空。
「ぐっ!」
突如として神夜の腹から水の棘が生えてきた。
それを見て空気がヤバいと考えた武田は自分の身体から5mmくらいの層を魔力で作り、その層で水を分解し水を一切含まない空気を作る。
神夜もすぐさま同じように魔力で層を作る。腹から突き出た水の棘は、呪術でそこに存在している事実を呪い反転させる事で腹から水の棘が突き出ていない世界へと変えた。
代わりに呪力を大幅に使ってしまったが、下手に抜けない水の棘をそのままにして置くよりはいいだろう。
この一連の流れで使った時間はそう多くはないのだが、モンスター達は次の行動を起こし始めていた。
無数の氷柱、水の棘、として凍える風。
(雨も降ってきないか?)
(長いしてもダメなフィールドって事だろうな、身体強化も空気層どちらか一方でも維持出来くなったら終わりだ。先を急ぐぞ)
ポツ、ポツとこれから大雨になる事を予想させるような雨が少しづつ降り始めた。
一直線に向こう側を目指し、空を駆ける2人。
しかし、そこに更なる敵と最悪な進む為の条件が提示される。
「ッ!」
刀を鞘から抜きガードをする
ガキン! ギン!
そしてそのまま下の海へと叩きつけられる。
一回転をして体勢を直し魔力足場を出して前へ、そして上へと戻っていく。
ガン! ガン!!
どうやら武田も武器を出してガードし、下へと叩きつけられたようだ。
神夜と同じ方法で上へと戻り始めている。
《条件 全てのモンスターの殲滅》
そんな時、進むためであろう条件が提示される。
((嘘だろ))
2人揃って驚愕している。
先程より雨が降り始め、風が吹き出した。
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