第132話 よし、行くか

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「フライパン取ってくれぇー」


「はいよぉー、ほい」


「ありがとうなぁ」


何してんだこの兄弟は


「顔洗っただろ、シャキッとしろよ、シャキッと。怪我するぞ」


「俺らが使う調理器具、怪我しないようにしてあるけどな。お前も寝ぼけてんじゃないのか」


現在、いつも通り朝食と昼食と更に夕食まで作っておくため料理をしている。


朝食は消化によくエネルギーもある献立を、昼食は簡単に食べれるうどんを、夕食はこってりとした肉や魚などを贅沢に使ったものを作っている。


夜は寝るだけだからあまり食べない方が良いと言うが、俺達には当てはまらない。見張り番も有るし、食べ終わって数時間後に鍛錬で身体を動かす事が多いので夜もしっかり食べる。


話が変わるが、Lvが上がった影響も受けてか、身体が1番いい状態で退化が止まっているようだ。俺は特に何も変わらなかったので最初から1番いい状態だったんだろうな。他の皆は背が伸びたり、筋肉がついたりしているな。


そういえば、何故今日は1日分のご飯を朝作ってしまうのか気になるだろう。それの理由は100階層疲れそうだから早めに作っておこうと言うだけの話だ。


偵察にはまだ行っていないが、100階層は最後の階層であり、王城で幽霊からコップを持って行って欲しいと言われていた階層でもあるので、何が起きるか分からない。


ダンジョンボスがいるのかもしれないし、ダンジョンマスターがいて話合うのかもしれない。更には100階層へようこそ!実は200階層まであります!なんて事になるかもしれない。絶対に肉体的か、精神的か疲れるという予想の元、1日分のご飯を作っている。


「眠たそうな奴何人かいるけど大丈夫か?朝食べてからちょっと寝るか?」


「朝食食ってから休憩有るんだし、そこで寝るやつは寝るだろ。それで時間になったら起きて出発だな」


「まぁ、その時になったらでいいか。やべ、麺茹でたままだ。麺上げてくる」


「あぁ、忘れてたな、よろしく。俺は夕食の肉を切って炒めとくわ」


「なら僕は魚捌いとこうかな、……また大きい魚……」


全員分をいっきに茹でているため、茹でている調理器具だけ巨大だ。普通の人間なら絶対に持てない大きさと重さのザルを片手で持ち上げ水をきり、氷水で〆る。それを器に入れる。俺を含めて数人はザルうどんを食べるつもりなので器に盛らずに置いておく。


順調に1日分のご飯を作り終わり、朝食を食べ、休憩をして100階層へと繋がる階段へと向かう。


「ホントに100階層で終わりなのかなー」


「なんでだ?」


「だって、考えてみてよ、ゆーちゃん。最後の階層に行くのに条件つけないのは不気味と言うか不安じゃない?」


「確かにな……、まぁ、行ってみるしかないだろ。いつも通り俺と誠で灰原を守りながらの偵察が最初だな」



「誠ー!さっさと行こうぜ!」


「誠ー!行くよ!」


「あー!了解!行ってくる」


「行ってらっしゃい!」


「強化をかけておくわ、【全能力上昇オールアップ


「「「ありがとう」」」


「よし、行くか」


2人が頷いたのを確認して100階層へと向かう。

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