第131話 99階層


「やっとここまで来たのか……」


「長かった」


91階層の攻略を始めてから今いる99階層へ車で丸1年程かかってしまった。


もうこの異世界に来てから3年くらいになるのかもしれない。半分以上はダンジョンの中だが。


「強くなったなぁ」


外にいる魔物を討伐する為に喚ばれたのに俺達はまだ数十体程しか倒した事が無い。ダンジョン内のモンスターなら数え切れない程な倒してるけどな。


俺達がダンジョンにいる間は世界中にいるギルド以下の人達が頑張って討伐してくれている。


これが今のステータスだ。


名前 : 楪神夜 Lv204


状態: 健康


クラス :武将


力:85570 魔:87947

速:84420 防:85981

智:87854 幸:4


[スキル]

オールマスターLv5

破魔Lv7(現状最大値)

妖術Lv7(現状最大値)

忍術Lv7(現状最大値)

真刀剣Lv7

全状態異常耐性

呪術Lv7(現状最大値)

魔力操作LvMAX

気力操作Lv6

仙気術Lv5


[称号]

元最強武将、常世の主、魔を枯らす者、智者、忍者、陰陽師、ハーレム、最レアモンスター討伐者、貯蓄する者、転移者、転生者、刀剣の高見へ、速万、力万、魔力、防万、智万、仙人、魔力操作の猛者


最初に比べて見違える程強くなった。


魔力操作の鍛錬のおかげなのか分からないが魔力が1番高い能力値になった。防や智が上がってのは仙気術のおかげだろう、金剛体や仙気で頭の回転が上がったからだらうな。



前まだは称号に仙気使いがあったが、スキルに仙気術が出てきた時に消えた。代わりに仙人が追加された。


更に忍者や陰陽師などの称号まで追加された。最初から持っていても良さそうな称号だが、これは95階層の時に手に入れた。理由と9しては意識の差だろうと思っている。前世を含めて前までは、自分の事を忍者でも陰陽師でも無く武将である。と思っていたが、95階層を境に俺は武将でもあり、忍者でもあり陰陽師でもあると思い始めたからだろう。


91階層から99階層まで大変な道のりだった。


91階層はスキル妨害などの効果を持つ植物でしか無かった。結局モンスターはあのクモしか出なかったが、92階層に近付く程植物の能力が上がったいき苦戦した。


92階層は大平原だった。凹凸は無くフラットな平面、91階層とは打って変わってモンスターだらけだった。小型も大型も居るわ、居るわ、見張り番が1番大変だった階層かもしれないな。


93階層は極寒の世界だった。厚い雪に覆われていて、歩くのが大変だった。モンスターは雪の上を関係なく走るか、潜るか、上手く使うかの3パターンで雪に脚が埋もれるコチラはとてもイラついた。更には歩いていた急に雪が崩れて何百mか落ちる事があった。お陰で雪に沈まない魔法が出来てしまった。ここ以外では余り使わないだろう……。


94階層は入り組んだ迷路でトラップやギミックが沢山あった。91階層〜99階層の中で1番時間がかかった階層はここだろう。空飛んだり、落ちたり、壁が迫ってきたり、モンスターハウスに放り込まれたり、毒の湖に飛ばされたりと色んな事が起きた。1回服が溶けるという事件も起きたが、全部溶けなかったのが幸いで元に戻せた。


95階層は高低差が激しい山脈だった。道なんてものは存在しないので道無き険しい山を探索する事になった……。空を飛ぶモンスターやジャンプ力が高いモンスターに翻弄され道中はとても大半だった。ここで忍術や陰陽術を本格的に使い、考えが変わって称号を得た。


96階層は地下の大空洞やアリの巣のような構造で真っ暗なので、光源の為に多くの魔力を使ったのを覚えている。明るくなったと思ったら急に溶岩が流れて大慌てで逃げた事もあった。見張り番はこの階層が1番楽だったな。部屋みたいになっていた場所の入口を魔法で壁を作り塞げば見張り番要らなかったからな。


97階層は大砂漠のフィールドで、灼熱の炎天下と暑すぎる砂が辛かった。砂が服や靴に入った時が最悪で火傷をする程だった。そして、底なし沼のようにどんどん脚が下に下に行った時は全員で急いで98階層へと向かった。98階層へ向かう階段へ辿り着いたはいいものの、条件で97階層全て探索しろと書いてあった時は崩れ落ちよ、そして当然火傷した。火傷は全て回復魔法などで全員治っているが、砂嵐や泡のように漂う砂泡に包まれると最早灼熱地獄のような感覚になった。もちろん全身大火傷で攻略をするのが大変だった。拠点を作るのが1番大変だったのはこの階層だな。


98階層は宇宙のように無重力で最初は空気が無かったが、全員の魔力を1ヶ月程魔道具に溜め込み空気を作り出した。空気を作り出しても無重力だったので探索は楽しかった、高低差は1番酷かったがな。無重力のせいで戦闘が難しくモンスターに殺されかけると言う一大事も起こった。帰還符を作っておいて良かったと心底思った場面だった。


99階層はまさかの1人で攻略をする仕組みになっていた。1人1人がコロシアムへと飛ばされ、それぞれ別の条件をクリアしないと合流出来なかった。俺の場所はドンドン強くなる相手や集団に対して体力を6割以上残して100連勝する事だった。最後の方はヤマタノオロチなど日本神話に出てくるモンスターが出てきたがクリアをして来た。この階層だけは特別に文句を言いたい。ゲームキャラのような状態で道三殿や信長殿などの旧知である戦国武将を出すな!信長殿が女性で出てきた時は動揺して信長殿!?と言ってるうちに特大のダメージを食らってしまった。



「もう今日は休もう、全員揃ったけど今日合流出来た人も居るから明後日100階層へ行こう」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る