第123話 多頭系モンスター
魔道具を使いLv上げを開始した。
「グガァ…」
モンスターの集団の最後の一体を倒す。
「早く!早く!次!」
「前方斜め右500m!」
分身などが使える人が分身体にモンスターを引き寄せる物を持ち作ったマップを用いて、モンスターが沢山集まりそうな場所へと置いてきて貰った。
2日間ずっとモンスターを引き寄れる強い効果を持った物なので1回の戦闘では50〜100体くらいのモンスターと戦っている。
倒してはモンスターが溜まっている次のポイントへと近ければ走って、遠ければ転移で移動しては倒している。
走っている最中にはポーション類を飲み魔力や体力の回復を行っている。
キツい事は承知していたが思っているよりもキツい。
モンスターの倒す順番や手順が無意識の内に全員が出来るようにならないと最短で集団を倒す事が出来ない。
魔道具を使ってまだ3時間程なのでしょうがないと言えばしょうがないが、もう1日魔道具を使う日をズラしてモンスターを倒す順番や手順を暗記しておけば良かった。
そんな後悔をずっとしていてもしょうがないので全員が効率を上げる為に倒しながら動きの最小化や最適化をしている。
「うっわ、多頭系モンスターか……」
気配察知を使い次のモンスターの種類を特定し、全員へと伝える。
俺も同じような顔をしていると思うが、全員画嫌そうな顔をしていた。
多頭系の倒す手順はモンスターによってほぼ決まっている。
首を順番に落として倒す、首を同時に落とす、シッポまで落とす、逆に切ってはいけないなどがある。
他のモンスターよりも厄介な奴らだ。そして更に厄介なのが他のモンスターでもある事だが同じモンスターなのに倒す手順が異なる奴がいる。
煌めいているモンスターは大抵倒す手順が他と異なる。しかし、見た目が同じなのに倒す手順が違う奴が多頭系は多い。
手順を間違えると強くなったり、倒しても経験値が貰えなかったり、集団のおかわり(経験値無し)と戦うはめになったりと面倒な事が起こる。
煌めいていないのに手順が異なった奴は煌めく前兆なんじゃないか?と思いもしたが確認してる暇は今はないのでとりあえず倒す。
鑑定でも分析でも分からないようなので確認しようと思ったら時間がかかるはずだ。
「じゃあ俺は首全て系の奴らを倒してくる、他いけそうなら倒してくれ」
モンスターの首を落としいると
「あっぶね、煌か。お前は後だ」
煌めいているモンスターを斬りそうになったので離れて別の奴の首を落とすと……
「グガギャァァァァィ!!!!」
「……こいつ手順違うやつだったのか」
やってしまったようだ。ただ俺だけでなく他でも手順違うやつを倒したようだ。モンスターの声が響いている。
「……経験値無い奴らか……はぁ」
結果今回の戦闘は時間がかかってしまった。
ここで半分が休憩タイムに入ったので残りの半分は自分達だけで倒せそうな集団を探して倒す事になった。
多頭系は絶対やらない。
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