第103話 第1王女
カコン
食堂の扉を開くと俺、小晴、孤子佳以外の皆は座って待っている状態だった。
「すまん、遅れた」
「ごめんなさいー」
「ごめんなさいね」
そう言うと口々にいいよー、まだ時間じゃないから、早く座れー、俺はお腹空いてたから食べたかったけどななどと言っている。
最後は大鬼だろ?学校があった時はこの時間はもう学校に向かっているか居るかだからな。朝食は行く前に食べるんだから前と比べれば遅いのかもしれないが……もうここに来てまあまあな時間経ったぞ?腹時計直しとけって。
ガラガラ
「あぁ、そうだ。朝食終わったら話す事あるからここに居てくれ」
返事はない、頷くやつばかりだ。まぁ、それもしょうがない。今日の朝食は生姜焼き、味噌汁、ご飯、漬物という日本を意識した料理になっているから早く食べたいのだろう。味も料理に使われている食材もできるだけ近付けて作ってある。
「揃ったから食べ始めようか、頂きます」
「頂きまぁぁぁす!」
「頂きます」
「いただ…美味しい」
「いや、ちゃんと最後まで言えよ」
誠の頂きますに合わせてそれぞれで頂きますを言って食べ始める。ちゃんと言ってる奴もいればテンションが上がりすぎでる奴もいる。言ってる途中で食べるやつもいる。
「んー、美味しいな」
「今回は倒れる心配がないから心から味を楽しめるな」
今まで出てきた食材で倒れて来た大司がそんな事を言う。
「今回ってそんな毎回毎回食事の事に倒れては無いだろ」
「5食に1回くらいだな」
「料理人も面白がってるよ」
「まじ?」
思わず手を止めてこちらを見てくる。
「兄さん、そんな訳ないでしょ。からかってるだけだよ、どうせ」
悠眞にはバレてしまったか……。
「そうだな」
「おい!本当だと思っただろ」
そんな会話をしながらモグモグと食べ進めて、最後の生姜焼きの1ピースを口に入れる。
モグモグ、ゴクン
「ご馳走様でした、美味しかったー」
まだ俺が終わっても食べている人はいるので終わるまでボーとしておく。
数分後、全員が食べ終わったのを確認すると
「
「え?それ使う程の事なのか?」
そうだ話があったなーくらいの表情や態度だったのが急に引き締まった表情や態度になる。
ちなみに
「んー、一応って感じだな」
そこから昨夜の出来事を話して、もしかするとコレを受け取るのは俺じゃなかったのかもしれないなどの憶測、報酬が分からんという愚痴を話した。
「でだ、とりあえず灰原。鑑定頼む」
「任せとけ!」
灰原がコップに目をやり鑑定をする。
「第1王女レーバァ・ナヤラ・フェグランがカンメルに送った物って書かれてるな。それ以外は書かれてないな…100層に行ってコイツが何かのトリガーになったりするならそう書かれているはずだが書かれていないって事は何も無いのかもしれないな」
何年前の人かまでは出てこないか……まぁ、いい。
「鑑定のLvが足りない可能性は?」
誠がそう尋ねる。
「有り得る。今のLvだとそれ以外は無かったから98層くらいまで行った時にもう鑑定してみるか。そこまで行ったらLvも結構上がってるだろ」
「そうだな、じゃあ解散!」
魔法も解除する。そして各々がしたい事をしていく。
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