第100話 今回の扉

魔力板は階段の横に有るのですぐに着く。階段の横にエレベーターらしき物が有るのは異世界も同じみたいだな。


魔力板に乗るにはまず扉の前で空間をタップする。すると魔力板がその階に来ると言うわけだ。なんで空間タップで来るのかはよく分からないけどな。扉タップでいいだろとは思う。


音も無く扉が開く。


誰も乗ってない。まぁ、そんな上行ったり下に行ったりはないからだろうな。メイドさんとか執事の人は担当場所が決まってるみたいだし、王様とか宰相とかも仕事中はほとんど部屋から出ないからな。トイレも部屋に有るしな。


魔力板はただの魔力で強化された金属板なので真ん中になんか装置があったりも、日本のエレベーターのように階を指定するボタンも無い。本当に唯の金属板。


階層指定は魔力板に乗ってまた空中をタップする。すると空中に数字が現れるので行きたい階の番号をタップするか口で何番まで行ってと言うだけでもいい。


「10まで」


そう言うと魔力板が下に向かって動き出す。扉はタップした時に勝手に閉まっている。音が少しくらいあってもいいとは思う。


魔力板はエレベーターのように上がっている!とか下がってる!みたいな感覚は感じない。動き出しもよく分からない、スムーズ過ぎてなんも分からん。


ちょっと考え事したり、空間を見つめているとすぐに目の前が開く。


「着いたか、部屋戻るか」


廊下を歩いて部屋の前に辿り着く


「鍵、鍵、あった」


マジックバックから鍵を取り出す。今気付いたけど仙窟の中ってアイテムだけどみんなマジックバックって言ってるな。まぁ、いいか。


今回はなんだ?普通の鍵で普通の扉だな。まぁ、最初の頃もそんな感じだったからそれに戻ったのか。


鍵を鍵穴へ入れて回す。すると……


「!?」


急に鍵穴が光を放ち始め……気が付くと部屋の中に居た。


「…?どういう事だ?」


今回の扉まさかのワープ使用?ビックリするだろこんな扉。


今回の扉には多少動揺したが気を取り直して布団へと倒れ込む。


「明日から療養かー、コップの事は先に小晴と孤子佳には話しておくか。でも2人が帰って来てから話すと夜遅くなるな……、明日にするか。先に寝てよう」


マジックバック経由のチャット機能で明日話す事があると言うことと先に寝てると言うことを伝えておく。


「歯磨きしてないな、後水分飲んでから寝るか」


洗面台に行き歯磨きをする。余り力を入れるずに時間をかけて綺麗にする。


大体7分程歯磨きをすると口を濯いで、部屋に戻りマジックバックからお茶を取り出してコップに入れて飲む。


液体もしっかり入るマジックバックはとても便利。物作りチームに感謝。


「よし、寝るか」


布団に入り、掛け布団を掛けて寝る。


明日は朝2人にコップの事を話して、朝ご飯を食べて魔力訓練をするか。昼からは……今のうちに使えそうな情報集めでもしておいた方がいいな。


よし、それで行こう。

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