第92話 よし、今日は解散!
《それは、その……》
「何故言い淀む?それは疑ってくれと言っているようなものだぞ?」
《そう、娘を責めないでもらおうかのう。代わりに儂が説明するからのう。好きな人に敵意を向けられるのは辛かろに》
《お父様……》
いや、なら最初からあんたが説明しとけよとは全員が思ってると思うぞ?
《あのダンジョンは不思議だとは思わなかったのかのう?お主達が幾ら最初からある程度のステータスを持っていたとしても最初に出てきたモンスターはすぐに倒せたはずだ》
「何が言いたい?それは普通のステータスだろうと普通より低かろうとあのダンジョンのモンスターは倒せると言う事か?」
《ふむ、まだ気付いておらぬか。あのダンジョンは初心者にもいい鍛錬や実践が出来ると言うような事を言われて入ったはずじゃが、あのダンジョン付近でこの国を拠点としているギルドマスターに会っているはずじゃ》
「まさか初心者でも大丈夫なダンジョンと言いながらダンジョンの中でも上位の難度をもつダンジョンだったのか?」
いや、それは無いだろう。さっきの口振りから本当に初心者ダンジョンとしても有名なんだろう。そして同時に高難易度のダンジョンとしても有名なんだろうな。
《あのダンジョンは初心者ようでもあるのじゃが、ギルドが攻略しようとするほどの難易度ももつダンジョンなのだ》
「バラつきすぎるダンジョンだな」
《しかも、あのダンジョンを攻略すると何かいい事が起こるようなのじゃ》
「それは俺達にとっていいことなのか?」
《もちろんじゃ》
「なるほどねー、勘崎。どうだ?」
「俺も遠くのダンジョンへは行かずにあのダンジョンを攻略すべきだとは思うな。逆にあのダンジョンじゃないとダメだな」
「そうか、ありがとうな」
まぁ、実は最初から行くか、行かないかなんて勘崎に聞いたら決めてたんだけどな。説明は一切聞かずにな。
でも聞いていたら何か分かるかもしれないと言うことで聞いていたが、余り意味は無かったな。まだ話して居ない事があるだろが、それはいずれ言わなければならない事だろうと勘崎が言うので今は許そう。
「それならまだ暫くの間、潜るダンジョンは前回と同様の【夜話の瞬き】で良いな?」
「良い」
「okー」
「了解」
皆それぞれの言葉で了承した。
「ならいつ頃から潜り始める?」
「俺は福間達から暫くは安静にしておけって言われてるから、すぐには無理だな」
「全員で行きたいから、どっちにしろ怪我人が回復するまでは待たないとね」
「ならその間は魔力操作等の鍛錬と、身体強化等の鍛錬の時間にするか」
「いいですわ、皆さんも宜しくて?」
藍那がそういうと全員が首を縦に振った。
「なら決定だな、神夜と物作りチームは転移アイテムの制作しとけよ」
「分かってる」
「皆の装備も作らないとー」
物作りチーム大変だな。頑張ってくれとしか言えないな。
「よし、なら今日は解散!各自部屋に戻っていいぞ」
俺は明日から帰還符を作り始めるかな。
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次は7月12日の予定です
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