第90話 じゃあ、どうすんだよ!

「割れた国は結局何処に行ったんだ?」


《2つの国は分かっておるが、他の4つの国は分からぬ。とんでもなく遠い所へと飛ばされたのじゃろう》


「その分かっている2つの国の名前はなんて言うんだ?」


《1つは、商国。もう1つは部国です》


名前の通りの国って事なのか?商人の国と部族?部隊?の国って事なのかもな。と言うか、宰相が説明しだしたな。王様達はあんまり知らないのか?


「それは今何処に存在しているんだ?」


《商国は比較的近くに有ります。グラインド公少国の隣にある国です。部国の方は魔車で向かったとしても1ヶ月程かかります》


商国意外と近いな、部国は遠い……あの魔車で行っても1ヶ月って相当な距離があるぞ。


ん?商国って元は同じ国だったんだろ?ならグラフェン魔国と仲が良いんじゃないか?それなのにグラフェン魔国が喚んだ者を転移で攫って殺したのか?頭悪くないか?


「その商国と部国と仲が良いんだよな?」


質問して見たら分かるだろ。宰相だし、国同士の交易とか、友好関係とか分かるだろうし。


《そうですね、それはムネトノとクルスから説明して貰いましょうか》


と言うことは2人が1つずつ担当しているのか?


《まずは私が担当する商国ですが、余り仲が良いとは言えません。そして仲が悪いとも言えません。商国は商人の国なのでどの国に対しても味方をしたり、敵対したりはしません。もし敵対するともう流れて来ない物があるかも知れませんから》


あー、物流を大事にしてるって事か?色んな文化や料理などがあるんだろうな。商国がクルスさんって事は部国はムネトノさんか。


《次は私ですね。部国は色んな人達が集まっている国です。生活の仕方や考え方が全く違う人達が大勢集まっているので内戦が多い国です。しかし、部国と戦争をしようとすると全員が協力し、部国全体が団結して大きな軍隊となって向かってきます。時折私も行きますが旅人など外の国から来た人達にはとてもいい国です。あくまで内戦の原因は今住んでいる我々だと全員がしっかりと知っているお陰です》


へぇー、内戦が多いって事は戦闘慣れしている者はが沢山いるって事だな。強い奴も沢山居そうだなぁ。


「ちょっと話戻してさ、この資料に書かれていた事を掻い摘んで話ていいか?」


「「「「いいよ」」」」


「よし、なら言うぞ。この資料には魔物と人、更に何か別の要因を用いて新しい生命を造ると書いてある。小鳥や緒川の身体が変異していた理由がこれだな。そして、これを読むと分かった事があってな。魂もと言うか全て変わってしまうのかもしれない」


「おい、待てよ。俺が自分の能力で前の妃芽達に戻したぞ」


遺体と魂保管庫を使って蘇生がしやすくなるようにしたはずだ。


「その前の状態は本当に前の状態か?神夜ですら混ざっている事に気が付かなった程に魔物の魂や別の要因が混ざっているかもしれないぞ?もし混ざっていたら悲惨だぞ?俺達の手で蘇生したのに3人はまた苦しむかもしれない。その果てにまた殺さないといけないかもしれない」


「じゃあ、どうすんだよ!」


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次は7月8日の予定です

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