第76話 今日はいい天気だ
6月10日までは不定期更新になります
━━━━━━━━━━━━━━━
知夢に能力を使ってもらい、記憶が無い場面がどうなっているのかを探って貰った。映像として残すために魔道具で録画をしてもらい、それを皆に見せる前に見せてもらった。
結局分かったのは、記憶が無い場面では常世を使っていた。光る何かが大量に動いている。。この2つくらいだった。後はもしかしたら背がいつもより高いかもしれないと言うことのみ。
「知夢、ありがとう。助かった」
「ありがとう、知夢ちゃん」
「いいよ、別に。そんなに情報集めれなかったし」
どうやら能力を使用し始めてから、初の明確にならなかった夢を気にしているいるようだ。
「何も分からない、から少し分かったになったんだから、そんな落ち込むなよ」
「そうだよ、それにゆーちゃんから見れなくても公小国の人から情報を集めればいいんだから」
「そうね、その時も手伝うよ」
「助かる」
また協力するよ、と言われたも同然なのでまた公小国に行った時に声をかけてみよう。
更に俺が公小国がどうなっているのか分からないので魔国の偵察部隊が調査を行っているようだ。帰ってきたら分かる事もあるだろう。
「よし、なら俺は物作りチームの所へ行こうかな……」
「ゆーちゃんに着いてく」
「私はまだココにいる、また夜に」
動ける人は今日の夜は食堂でご飯を食べ。今後の確認を行う予定になっているのでそう言う意味だろう。
「また夜に」
「またねー」
カコン
扉を開け廊下に出る。藍那と小晴が何処に行ったのか分からないのでバックのメッセージ機能で物作りチームの所に行くと連絡しておく。物作りチームにも一応送るが作業をしていたら読まれない。ので一瞬送る価値があるかなぁと躊躇ったが送っておいた。タダでさ怒られるはずなのに連絡しろよ!って更に怒られるのは嫌だからな。
物作りチームがいるのは一番下の階から外の渡り廊下を渡った先にある鍛冶工房付近だ。
リズムよく階段をおり、孤子佳と喋りながら渡り廊下を目指して歩く。
「もう、渡り廊下まで来たのか。喋りながらだとすぐだな」
「後は渡るだけだね、行こ」
今日はいい天気だ、緑のもの達が風に吹かれ揺れている。白色の空綿は適度にあり、ゆっくりと流れている。今この場面だけを見ればとてもいい。ゆったりとした日常を送っていると思える。偶にはこんな日を作らないとやってられないのかもしれない。
と、渡り廊下を歩きながら思っていた。一緒に歩いている孤子佳も同じことを思ったのか、それとも神夜の中にある思いに気付いたのか黙ったまま同じ外を見ていた。
ふと神夜が口を開ける。
「流れは行き、吹きは飛ぶ、燃えは刹那、下は万全なる生命」
前世か何かを思い出しながらの言葉なのだろうか、いつもの神夜とは違う雰囲気でそう言った。
「ゆーちゃんもう着くよ」
「あぁ、そうだな。これからも頑張っていこう」
「そうだね、皆が楽しく生きられるように」
まずは武器の相談をしなくてはならない。前世の愛刀のように使える刀はいつ出てくるのやら……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます