第65話 何か資料か記録的な物はないのか?
部屋の前に着いたのはいいがここには数人居た。それもこの国を代表するような者達だろう。
ポーションの状況はこの国に来た時に回復ポーション、魔力ポーション共に3本ずつだったが回復ポーションは地下での戦闘後に1本使ったので残り2本。魔力ポーションは小晴と孤子佳に1本ずつ上げたので残り1本となっている。
魔力は半分より少し少ないくらいだが、ここから戦闘があるといけないのでラスト1本の魔力ポーションを飲んでおく。
準備が終わったら気配を探り人が動いていないことを確認して中へと足を踏み入れる。
「念の為この部屋を常闇で覆っておくか」
部屋が暗くなり、辺りに一瞬だけ彼岸花が咲き誇る。
「さて、これでだいじょ……待てよ?これで物向こうに送ったらまたなんか起こるかもしれないな」
常闇を使う事を思い出したせいなのか、すっかり忘れていたが常世の中で念話石を使用した時に通話相手が倒れると言う事態が発生していた。と言う事は常闇でも同様の事が起こりうると言う訳だ。
「あー、駄目かもな。常闇解除」
出す時は幻想的な風景を生み出すが消す場合にはただ消えるだけなので何か面白味が無いがしょうがない、そういう物なのだ。
まず倒れている奴らを今1度よく見ておく。キッチリとした服を来ている人間が7名いるがその内4名は死んでいる。
「おいおい、国の上の人間が半分以上が死ぬ程の事してたのかよ」
だが、理解は出来る。何故なら今この場所に神夜が来ている、いや、神夜達が来た事事態がその国の事をよく示していると言えるだろう。
妃芽や緒川、小鳥が連れされていなければ普通に観光や魔物を倒す旅で訪れただけだけだったはずだ。しかし、それ以外の理由で来たと言う事はもうこの国は腐敗しきっていたと言うことだろう。
この国は召喚を行った国では無いのにも関わらずに召喚者がこの国に居たと言うことはなにかしろの理由が有るのだろう。
召喚した国から人を呼び実験を地下で行っていい代わりに物資か賄賂などを貰っていたのかもしれない。こんな大規模に地下で実験が出来る程犯罪が多いのかもしれない。この国の統治能力が弱過ぎるのかもしれない。
だが、上の人間が半分以上死んだ時点でいい国では無い。自業自得の報いが来たと思うべきだろう。
「生きている3人は目を覚ます感じでは無いな、何か資料か記録的な物はないのか?」
ここへ来た時にちょうど会議をしていたのだろうか、机には資料が散らかっていた。
「何が書いてあるんだ?言語が違うのか?いや、普通に話せたよな」
暗号を使って資料が書かれているのか全くもって読む事が出来ない。こういう時はすぐに鑑定送りにする。
鑑定では全ての事が見れるようなのできっと読み解いて何が書いてあったかを教えてくれる事だろう。その時間を利用してまだあった資料をパッと見て更に鑑定送りにする。
全ての資料を鑑定送りにしたがまだ読み解いているのか返信が来ないので倒れている奴らが何か持っていないかを確認する。
「今思えば女性がいないのか」
7名全員が男、歳も40〜60歳のような感じでだ。はっきりとした事は分からないが見た目で判断するならそのくらいだろう。
「エルフとか長命種は混ざって無いのか?耳は……普通だな。分からないもしかするとハーフがいるかもしれない」
じっと見つめていたがおっさん達を眺め続けるはキツい。ましてや敵だろうと思わしきおっさんだ。そう思うとイラついて来たので何となく3発ずつ殴っておく。
解読はまだだろうか……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます