第55話 別に喚ばれた者との戦闘
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まずは会話を試してみようか、パッと見て今はこの二人だけのようだ。しかし会話するにもリスクがある。
一つ、増援が呼ばれているのかも知れない。
二つ、足止めなのかも知れない。
三つ、俺が入ってきた場所からやってきて出口を塞がれるかも知れない。
四つ、こいつらがもし俺らを喚んだ国と何らかの協定を結んでいたならば今他の皆が居る王城へ転移し暴れているのかも知れない。
という風に考えられる、考えろようと思えばまだ候補はある。しかしそんなに深く考えている時間はないのでここで一旦止める。
まぁ、最悪会話しなくても情報は取れるが……もちろん会話しないリスクもある。
一つ、血や身体の水分から記憶を読み取り情報を引き出す事は出来る。しかしこれは俺が出来る訳じゃない、仲間が出来ることだ。その仲間が今どうなっているか分からない。すぐ読み取りれないとなると重要な事を知っていないと、何かが起こるかもしれないし、防げないかもしれない。例えば明日この国を襲うとかが分からないとその国は奇襲を盛大に受ける事になる。
二つ、もしかするとこいつらはある場所で復活出来ると言う特性を持っているかもしれない。これは仲間が本を読んだ時に書いてあった事のようだ、本曰く過去の人物がそう言うスキルを持っていたらしい。記憶を忘れる訳ではないから再戦となると厳しいものがある。
三つ、俺をが会話もせずにすぐ殺りに行くと、敵の仲間があの刀持ってるやつの仲間は会話すら出来ない奴らだ。攻撃される前にしろと言う風に情報が変に伝わった場合も困る?
四つ、仲間に偵察班や俺より強いやつが居ると言う情報を喋ってくれるかもしれない、これは知ると知らないは大違いだ。他にも何人仲間が居るなどを話すかもしれない。
結論、どちもメリットとデメリットがある。
全ては表裏一体なのだから当然だがその場合はどう決めるだろうか?メリットが多い方を選ぶ?デメリットが少ない方を選ぶ?その両方が合わさった時は最高だがそんな事はほぼないと考えた方がいい。何故なら大抵やった後又はやっている途中に追加のデメリット等が分かるからだ。
そんな事を考えていても時間は僅か数秒だけしか過ぎていないので、頭の回転が早いと言うのが智者たる所以かもしれない。
俺は、こいつらとは話をした方が良いと思う。出会い頭に即死攻撃を放って来るような奴だが、俺の勘が会話した方が良いと告げている。勘崎が居ればより確実なんだが……いないのでしょうがない。ここは俺の勘に頼ろう、前世でも頼りになった勘だ。信じるしかない。
「おいおい、出会い頭の攻撃は酷くないか?何故攻撃する?」
「はっ、悪党が何言ってんだ?」
「悪党だと?こちらからすればお前らが悪党だけどな、うちのメンバー三人を攫って殺したのはお前らって事でいいな?」
「知らない〜興味ないし〜」
巫山戯た奴等だな、殺したくなるなるな……今は斬ったら分かるんだから斬ればいっかと脳筋のような考えをしたくなるが……我慢だ。
「この国の奴らと何を企んでいる」
「この国の奴らなんか知らねぇよ」
「そうだよ、知らないし」
これは……どっちだ?知らないと言う事は協力関係ではなくこの国の地下で勝手に奴らが来てこの事件を起こしたって事なのか?それとも協力はしているがどうなっても気にしないと言う事なのか?
それとこいつらは今回の事件に関わっているな、地下に居た時点で確定はしているが、それでも……という可能性もあったが……残念だ、黒だろうな。
「お前らそんな感じで誰か仲間ハズレにしてるんじゃないのか?いじめはよくないぞ?同じ日本出身として恥ずかしい」
「それは俺らのセリフだ、悪党の味方しやがって。さっさと死ね」
「喋ってるとイライラ来るし倒そ、いじめてなんかないし、あいつが仕事しないのが悪いんだから」
どうやら同じ日本出身らしい、ならこいつらも何処かの国に召喚されたみたいだな。事前情報と合ってるな。
そして、少なくとも3人は喚ばれているみたいだな。人の話は聞かないし、悪党だと決めつけているし洗脳でもされているのか?元からなのかどちらだろうな、多分両方だろうけど。
これ以上は聞けなそうだな、しまったな……何が目的とか聞けなかった。この二人が死ぬ事を願おう、そうすれば断片的な記憶なら読み取れる筈だ。俺でもな。
今抜刀をした、その瞬間にさっきのような攻撃をされるとなかなか危ない。初手はどちらかに抜刀術を決めた方が良さそうだな。
腰を低くし、脚を広げ抜刀術をする姿勢になるとその瞬間に数個の短剣が飛んできた。
すかさず抜刀して斬っていく、チラッと短剣の表面を見たが毒や刀を錆びさせたりする効果はない筈だ。
「抜刀術はさせてくれない……か」
こうして初の転移者との戦いの幕が上がった。
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