第44話 他国への転移
ダンジョンから帰ってすぐに取りかかったバック&声を伝える魔道具の作成をその日の内に完成させ、妃芽達の受け取りを確認した。
ただし、今の所どの国へと飛ばされたのかはまだ分かっていない。
「おはよ、お疲れ様。徹夜組はどんな感じだ?」
バック等を作成、支援していた者達はまた2つの組へと分かれた、徹夜組と就寝組だ。勿論調査をしていた者達もこの2組に分かれた。就寝した組は戦闘に行く者達だ、つまり俺は戦闘に行く方だ。
「んん?ゆーちゃんおはようぉ、今日中にはどの国に転移されたか分かると思うよ」
「徹夜組が分かった事を就寝組に伝える、まず氷の結晶の様なものは【障らずの石】と言うみたいだよ。能力は漢字どおりで能力発動などを邪魔するみたいだね、だから妃芽達3人は助けを呼べなかったり、妃芽しか能力を発動出来なかったんだろね。その妃芽でもギリギリ発動出来るくらいの制限を受けるみたいだよ」
「マジかよ、妃芽の魔力操作でギリギリか」
「ッ!?緒川に送った魂保管庫が発動したぞ!」
「「「「「「!???!」」」」」」
「急げ!急げ!何処の国だ!」
「待て!急いだってしょうがない!後2時間で見つける!戦闘組は準備をしておいてくれ!」
「念の為に王様にも伝えてくれ!」
「了解だよ!」
只今の時刻は朝10時だ、そうなると12時頃に出発する事になる。近くまで転移させてもらう為に呼んでおかないと。
「ちょっとゆーちゃん、落ち着いて」
「ん?嗚呼、皆すまないな。感情が昂っていた」
「いや、それが正しいだろうから別に良いさ。俺達も同じだからな」
「でも普通の魔力なら良いけど常世の魔力は制限して何がなんでも」
「そうですわ、戦う前からダウンしてしまいますわ」
「常世の魔力って……その言い方だと俺に2つ魔力あるみたいになってんじゃん。まぁ、常世は気を付けるよ」
まず戦闘組はそれぞれで己の得物ををしっかりと調整している。俺も日本刀の調整をしているがとても不安だ。俺が前世で使っていた武器は今使っているこの武器よりも遥かに凄い、いや、やばい刀だった。これも名刀なのだろうが遠く及ばないな。それでも今の得物だしっかりと宜しくなと言う意味を込めつつ研いだり調整をして整える。
バン!
「くそッ!小鳥の魔道具も発動した!」
魂保管庫の魔道具が発動するタイミングは死んだ時だ。つまり妃芽以外の2人は殺されたのだ、妃芽も時間の問題だろう。
「戦闘組!出番だ!分かったぞ!飛ばされたのはグラインド公小国だ!小国とついてるがかなりでかい国だ!近くの森に転移させてもらうから集まれ!」
すぐさま集まる戦闘組、報いを受けてもらおうか。俺達に手を出した事を後悔させてやる。
〈転移させる森には魔物がおるがな!気を付けな!〉
徹夜組はもしもの時には転移出来るように仮眠を取りつつ準備をして貰っている。
〈行くぞな!〉
シュン
「あの城壁の奥がグラインド公小国だな」
ザガルルルルルル!
「あ″?」
スパ
「こんな所で殺気出さないで神夜、バレちゃうでしょ」
「何してるのですわ、急ぐのですわ!」
さぁ、遂に他国へとはいる神夜達。罪を数える準備は出来たかな?
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