第25話 可哀想なのは俺か誠か1層ボスか

ドヨーン……いや、ショボーンと言う感じな神夜と誠の2人組。


「はぁ、正直ショボーン、ショボーン」


「はぁ、正直ドヨーン・・ 」


「誰かあれどうにかして」


「「「「「無理みが強い」」」」」


〈若干名おかしくなってるやつがいるが進むぞ、次は下に降りる〉


さっき上に行ったじゃん……上行ったり、下行ったり、真っ直ぐ行ったり……統一しろよ。迷路かよ、何処が初心者用ダンジョンだよこれ。


そんな事を神夜が考えている時に小晴、狐子佳、妃芽の3人は………


今日意見押し通したらすんなりいいよって言わないかな?お風呂一緒に入ろって言ってみる?それで慰める?


と、考えてていたそうな……


レアモンスターの中にはアルカリオ種と言うものがあるらしい。アルカリオと言うのはこの世界で異変と言う意味があるらしい。今回俺達が遭遇したボブシルバーゴブリンはアルカリオ種では無いかったが、アルカリオ種だった場合は今回のように全員で殴りまくるという作戦は取れなかったと言われた。なんでも確実に通常とは違う見た目をしていて通常の奴の数倍は強いからのようだ。


ダンジョンに入ってからもう5時間以上は過ぎた。なのに……


「ここは何層になるんだ?神夜」


「入って少しの位置なんだから1層に決まってるだろ、大司」


「あ、そうだったな、入ってから時間が結構経ってたから進んだもんだと思ってたわ」


確かにな〜、結構時間経ったよな。レアモンスターとの戦闘からの昏睡だからなー。


「お腹空いたなー」


「確かにな、もう昼とっくに過ぎてるしなー」


〈頑張れって、そこ1層ボスの部屋だからそいつ倒して昼飯だ〉


「よっしゃぁぁぁぁ!」


〈よしぁぁぁぁぁ!〉


「行くぞ!皆!」


わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!


全員走ってボス部屋に突っ込んだぞ!?待て待て!


「「皆ステが上がって速いよぉぉぉぉ!置いてかないでー!」」


悲しく誠と2人で全力で走る、絶対返り咲くからな!そして皆にふむ、遅いのぉ?ハッハッハと言ってやる!今は我慢してやらぁ!ん?誠の方が早いだと!?


「………」


「おい、神夜?ゆっくり行っても良いんだぞ?」


「お前そこゆっくりで良いんだぞ?」


「「ははは」」


俺の方が早い!うぉぉぁぉぁぉぉぉぉお!唸れ俺の脚ぃぃ!


ドーン!


「ゆーちゃんも誠君も何してるの?目を閉じてるから壁にぶつかるんだよ?」


妃芽が毒を吐いてる。


「「こいつに負けたくなかった」」


「変わらないわ、どっちもどっちよ。お・そ・い♪」


「身体がッ!いや、身体云々じゃなくて脚がッ!脚がッ!いや、ステがッ!幸がッ!」


「あー、ハイハイ、言い訳なんて聴かないわー」


「誠もなんか藍那に言えよ」


「俺は神夜に負けてないぞ!」


いや、そこじゃねぇよ!話聴けよ!あれ?そういえばボスは?


「ボスは何処だ?」


「倒したよ、ゆーちゃん」


狐子佳……まじ?


「当たり前じゃない、レアモンスター戦でLvも上がってるんだもの!瞬殺よ!瞬殺!貴方達はボスを見れてすら居ないのね、可哀想…グス」


イライラいや、逆に気持ちを落ち着かせるだ。


「昼ご飯は?」


「もう皆食べてるよ?ゆーちゃん」


「「え?マジ?小晴(こはる)ちゃん?」」


「あそこ見て」


あ、なんかシートを引いて?何処からともなく弁当を出して?食べているな……遠足かっ!いい匂い!


「とりあえずご飯食べようぜ!」


勿論、小晴と狐子佳と妃芽と一緒に食べるさ。可愛い子と一緒にご飯美味しい!この肉美味しいな、噛みごたえもあった生姜焼きみたいな味もいい。ご飯が進む、美味しい!


〈飯たべて少ししたら出発するぞ、今日中に5層以上まで行きたかったんだけどな……色々あって時間がないから3層ボス倒して帰るぞ〉


〈あ、その後はダンジョン入る前にあるご飯所で夕飯ですよ。美味しいですよぉ?〉


〈武器調整しとけよ〉


〈むがむがふぐ!〉


〈〈〈飯食ってから喋ろ!〉〉〉


〈ふが!〉


この国のエリートじゃなかったか……騎士って……

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