第17話 ダンジョン内鍛錬前日

神夜がシャワールームを初めて使った日から1年が過ぎた……本当は半年、いや1ヶ月が過ぎた。


「もう1ヶ月と少し過ぎたのか、異世界に来てから」


「そうだなぁ〜あ〜あ」


そう言いながら手を上げて伸びをしていたのは川吹兄の大司だ。


「そして明日からダンジョン探索か、何時も以上に注意して生き抜こう」


「あぁ、そうだな。神夜の言う通りだ」


異世界食材にも慣れた、一番慣れなかったのは食べる度に味や匂いが変わる花。めっちゃいい匂いがするのにめっちゃ不味かったり、肉の食感!味は魚みたいな感じになったりとガチャか運試しをしている様に感じる食材だった。味見してから出さんかい!特に不味いのは駄目だろ!

さて、訓練が終わり鍛錬が始まりまたそれも慣れて身体に染み付いてきた。しかし、俺はこの1ヶ月で気付いた事がある。それは戦う必要がある世界に来たからだろう。気付いたことと言うのは記憶が全部残っている訳じゃない、虫食いのようになっている部分があるという事。気が付いたのは忍術と妖術のLvを上げようとした時だ、どんな感じの忍術、妖術を使っていたのかは完璧にという訳ではないが覚えている。しかしどう使うのか、どうやってやるのか……というのが抜けている。あとは交友関係にも穴があると思う。まぁ今は別に気にしなくていいだろう、皆はガッカリしてたけどな!忍術が見れない!妖術が見れない!って、いつか見せてやるから、いや魅せてやるから。



「それじゃそろそろ寝るわ、また明日」


何言ってるんだこいつ?


「いや俺も帰り道同じだろ、部屋の前に行ってから言えよ」


「……そうだった……HAHAHA」


「何時も通りだな、さ!行こう」


川吹兄弟時々アホになるというか、事実が抜けるといかなんというか、まぁ、そこが面白いんだがな。

書物が沢山置いてある集本館にいたので部屋へと戻って行く


「それじゃあ明日、お休み大司」


「おう、お休み神夜」


さて、ドアを開ける為に鍵を出してっと。あれ鍵が無い。ん?なんだこのドア?あ、そっか今日の夜からドアと鍵が変わるんだったな。なんか侵入者とかが簡単に部屋に入れないようにランダムに1ヶ月〜1ヶ月半の間に変わるんだよ。今回は未来チックなドアだな。鍵穴がホログラムになってる。鍵は部屋の主に設定した者に自動的に転送される仕組みになってる。鍵は部屋の人数によって変わる、1人なら1個、5人なら5個っていうふうにな。俺らの場合は小晴に設定してあるので今俺は部屋に入れない、ドアが変わってから鍵受け取って無いからな。中に入れない時には合図を出してみるって決めたから。

とりあえず、合図の

「トン、トトト、トントン」


「雪だるま〜「雪は無いぞ妃芽、開けてくれ」つく……最後まで言わせてよゆーちゃん、開けるよゆーちゃん」


スっと横にズレるドア


スライド式になったのか……


「「「お帰り!ゆーちゃん」」」


「ただいまー」


「ゆーちゃんお風呂入って来たら?背中流そうか?」


「私が流す〜」 「いや私がやる!」


なんかドンドン大胆になってくな……前までは腕にくっついてきたり、抱きついたりしてただけだったのに…一夫一妻じゃないからだらうな、この国が。というか、この世界の殆どの国が一夫一妻じゃないからだろうな。


「いや、今は良いよ。良い景色の温泉宿があるみたいだから皆でそこに泊まった時にしてもらおうかな」


「「「え!やったー!」」」


ニコニコしてるなぁ、俺も得しか無いからニコニコしちゃう。でも明日から危険だから注意しておかないと


「明日からダンジョン探索?鍛錬?なんだからしっかり寝ないと、さ!寝よう」


「じゃあ今日は皆で寝ようよ!」


「そうだね!」 「そうしましょう」


勝手に決めるのか……まぁ、いいか


「ってまだ俺風呂入ってない、入ってくる」


「待っとくねー」


待っとくのか……風呂から上がったら寝てないかな?さっさと入ってしまおう………


フゥー気持ち良かったー、さて寝るか。


「「「早く、眠たいからこっち来て」」」


寝てなかった……しょうがない寝よう


妃芽そこで寝るのか、俺の上で寝るのか……そして左に小晴、右に狐子佳が居て寝てる。寝てる!?もう寝たのか?眠たかったんだろうな、俺も眠ろう。ちょっと妃芽重い……子猫じゃないんだから……。今回はしょうがないか、もう寝てるしな。

お休み3人共、明日からも頑張ろう。

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