第152話 折り紙名人の名にかけて!

 月猫の孫っち一号は、私のことを「折り紙名人」と称賛?しております。


 そして孫っち一号は、授業中に折り紙をして先生に怒られました。当たり前です。ついでに、学校から親に連絡がいきました。


「お母さん! この子、お母さんの影響を受けすぎていて、授業中に折り紙するわ、家でスーホの白い馬を泣きながら音読するわで困ってるんだけど。でも、叱りたくても微妙に叱り切れないのよ」

と娘が嘆いておりました。


 どわはははははは!

 月猫んちの孫も、なかなかの変わり者かもしれません(笑)

 そんな孫っち一号の誕生日に『ちょいむず折り紙』の本をプレゼントしました。

 孫は早速、かぶとむしを折り始めます。


「ねぇばーたん。ここからできない……」

 続きを折ってほしいと言われましたが、途中から折るのって難しいので、月猫は最初から折り始めます。


 そうしたら、孫と同じ場所で?????となりました。

「えっ? これ難しい。ちょっとできないかもしれん。無理」

と呟くと

「無理!」

と孫が答えます。


 無理の無理は、作ってという意味です。

 私にも「折り紙名人」というプライド?がありますので、本と睨めっこしながら作り続けましたさ。そして、何とか完成し不細工なかぶとむしができたのです。


 完成後もう一度本を見てみると、そこには難易度5の文字が……


「孫よ! なんで、もっと簡単のから作らんのじゃ。最初から、レベル5を選ぶんじゃないよ」

 というと、孫はえへへと笑って誤魔化す。


 そしてその後、一人で、またもやレベル5のドラゴンを二日がかりで作ったそうな。月猫の「折り紙名人」の称号は、早くも孫っちにとられそうです。


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る