第137話 クビは撤回されました。

 前回、クビと言われた月猫です。

 その方のお部屋に「クビになった月猫ですが、下着(オムツ)の交換に参りました! よろしいでしょうか?」と手を振りながら笑顔で伺うと「クビは撤回します」と言われました(笑)


 ということで、今も介護の仕事を続けている月猫ですが、世間でニュースになるような暴言や暴力を振るうご老人に私はまだお会いしたことがありません。


 どちらかというと、「ありがとうございます」とか「お世話になっております」と言われることが多く、私の方がその言葉に癒されます。


 たまに、便のついたパッドがタンスの中に入っていたり、コール対応で部屋に駆け付け「どうされました?」という問いに「えっと、何だったかしら……忘れたわ」という返答があったり、日々不思議な事件が多発しておりますが、それはそれで面白いのです。


 キツイ・キタナイ・キュウリョウヤスイと言われる介護業界ですが、そんなに悪くないかも。


 

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