第59話 梅ちゃんの恋

最近知った梅ちゃんの恋。


梅ちゃんには、二歳年上のお兄さんがおりました。

お兄さんのお友だちによし君という男性がいて、なかなかのイケメン。

しかも、とっても優しいのです。


梅ちゃんの心はトキメキました。

「おら、この人が好きだ!」


でも、この恋は実りませんでした。


さてさて、この芳君という男性は、後に鬼のような女性を嫁に迎えてしまいます。

優しい人というのは、強い女性と縁があるのでしょうか?

それとも強い女性が、自分の下僕となりそうな男性を引き寄せるのでしょうか?


結婚した芳君は、三人の子どもに恵まれました。

その一人が、なんと私の幼馴染の未希だったのです。


そうです、今なら児童虐待で通報されそうな母のもとで育った、幼馴染の未希です。


未希の父、芳君の訃報を梅ちゃんに報告したとき

「あ~、おらその人のごと好きだったんだぁ~」

と返ってきて、思わず親の恋バナを聞くことになったのでした。


私と未希は、親世代でも微妙に繋がっていたようです。

縁とは、摩訶不思議なものですね。


ちゃんちゃん♪






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