第22話 魔王城攻略してみる
馬車で1日移動して、夜になりようやく山の《ふもと》にたどり着く。
「遅かったね。...カルミアさんは?」
召喚魔法でとんできたのか、
「あなたは?」
「私は
「そういえば、ヘリコニアの勇者いないじゃん」
「...ここだ」
木の後ろに隠れていた。
「なにしてんの?」
「別に何もしてねぇよ!ただ、いきなりこんなとこに来るとは思わなかったから...」
「もう1人いないな。今度はどこに隠れてるの」
「いない」
「いない?」
「ああ、まだここに転送されてない」
「そう...待ってるひまはないから、置いていこう」
そう言って4人は山へ入っていった。
*
「おい、さっきからイラついてないか?」
ヘリコニアの勇者がいきなりそんなことを言ってきた。
「...何がだよ」
「お前だよ。それに、あの女の子どこ行ったんだよ。一緒じゃ...」
「うるさい」
「いや、答えろよ」
「あらぁ、久しぶりねぇ」
カルミアの師匠...白髪の女だ。
「こっちだってこんな早く再開すると思ってなかったし、したくなかったよ」
「つれないわねぇ。心配しなくてもカルミアちゃんは無事よぉ」
カルミアが連れ去られたという事実を聞かされ、2人が驚く。
「カルミアさん、なんで守らなかった?」
遼馬がこちらを
「もういい、こいつは僕が倒す。君たちは早くカルミアさんを助けに行け」
背中にせおった弓を取り、構える。
「...ありがと」
「あらぁ、飛び道具で私に挑むなんて挑戦的ね。そっちの男の子としたかったけれど、いいわ、あなたとしてあげる」
「僕はこの中で1番強いから、お前を倒してすぐ追いつく方が効率的だろ」
*
城に着いた。なぜか門が完全に開いている。入ってこいと言うように。
「...いこう」
2人が
中は
「ん?あぁ、君か。ずいぶん遅かったね。まぁ、あの子をとられたから移動に時間がかかるのは当然か」
曲がり角で
即座に剣を抜き、身構える。
「あの子はこの部屋にいるよ」
「...なんのつもりだ」
「人聞きが悪いな。部屋に入った君たちを後ろから狙うくらいのことしか考えてないよ」
「正直にありがと」
「...ここは私に任せてください」
「えー、そっちの男じゃないの?」
「こういう時は目的がある人を先に行かせるのが普通ですよ」
「そっか、それなら仕方ないね」
「芽依さん、ありがとう」
「頑張ってください」
笑顔で送られ、2人が走り出す。
直後、背後で
「さぁ、あなたにも
と聞こえたのは気のせいにしとこう。
ドアを開けると、
「なんだこれ...」
暑いことを除いて、人質を捕らえている
「…トウジ!」
「カルミア!」
走って近くに行く…
「逃げて!」
瞬間、後ろに飛び、距離を取る。
「誰だ」
「まったく、静かにしていろとあれほど言いつけたはずなのに。あとでお仕置きが必要ね」
目の前のカルミアが雲のように消え、後ろから声が聞こえてきた。
もの凄い殺気が伝わってきた。振り返るが目の前に刃が迫っている。間に合わない…
直前、横から
女はそれを全て避ける。
「あなた、よく反応したね」
「反応したのは俺じゃなくてこの防具…そうだろ!俺は勇者の中で最強だからな!」
「じゃあ任せた、最強勇者」
「…えっ、ちょっと待て。待って!」
最強の勇者は放っておいてカルミアの声が聞こえた左の部屋に走っていく。
扉を開けると、そこは真っ暗な部屋だった。
「よォこそ。ヨくここまデきたな」
灯りがつき、先ほどの部屋より2倍以上広い部屋の
魔王討伐までがチュートリアル ちくわぶ太郎 @tikiwabu-3ka7
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。魔王討伐までがチュートリアルの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます