ふみつなのさん
「私は船洲白沙(ふなずしらさ)って言います。」
あれ、どこかで聞いた覚えが.......
「どうかされました?」
「いや、大丈夫です。」
気のせいか。でも、この人別の場所で会ったことがある様な...
「あの、いきなりなんですけども...」
「はい、どうしましたか。」
「お仕事って、何されているんですか。」
「ああ、僕ですか。今はまだ高校生でバイトしています。」
「へえ、そうなんですか。私、高校の教師なんです。」
やっぱりそうかな....
「あの、今何年生なんですか。」
「今は2年です。」
「へえ、そうなんですか〜。」
「あの、どこの高校の先生をしているんですか。」
「私ですか。ここから近い県立の船井みどり高校....」
「あ!」
「どうかしましたか。」
「いや、大丈夫です。」
やっぱり....そうだよなぁ。
「も、もしかして、2年3組の三津園くん....だよね?」
「は、はい、そうです。なんで分かったんですか。」
「まあ、担任の先生だからね。三津園くんはわたしのことわかるよね。」
「船洲先生ですよね。」
「正解!」
いきなり聞かれて驚いたぁ。
でも、何故か嬉しいな。
「そういえば、最近の学校の様子ってどんな感じ?」
「最近の学校の様子ですか。そうですね....................」
「あ、そろそろ時間なので、帰りますね。」
「気をつけてね。」
「あっ、はい。失礼します。」
ああ、結構長居してしまった。
急いで帰って晩ごはんの用意をしないと。
確か今日夜勤だって言っていたな。
今日は何を作ろうかな。
小松菜のおひたしでもつくるか。
鯖の塩焼きでもいいか。
なんか、船洲先生と初めて喋ったけど、すごく優しそうで可愛い先生だったな。
めずらしいな、自分が他人のことを可愛いと思うなんて。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます