第15話 foward to passedtime




「じゃあ、過去にずっと戻れないの?バック・トゥ・ザ・フューチャみたいに」と、わたしは、わくわくして話した。


なんとなく、だけど。

すごい事が起きるかも、って。



フェルディナンドは、笑いながら

「うん、時間は光の速度で定義されているから、光の速度より早く移動すれば、時間は逆転することになる、論理的にはね。」



「じゃあ、高速ロケットみたいなものに乗ればいいの?」

と、わたしは想像。


フェルディナンドは、微笑むように

「それでも、ゆっくりと戻るだけだから何年も掛かるだろう。原発を作る前の時代に戻るのは」



わたしは、がっかり。「なーんだ、じゃ、できないの。」



「諦めるのは早い」フェルディナンドはきっぱりと。


「この通信は未来から送っているんだ。だから、時空間を

超える事は通信ならできるのさ。超高速通信をすればいいんだ。よく、宇宙人からの電波、なんて言われるけど、あれもたぶんそうじゃないかな。」



そうすると、たくさんの人が過去を変えようとして。。。

わたしはふと思う。


「さっき、わたしは自分をレーザーで撃ったけど

あれはどうなったの?」



「君の、そうだな、悪意らしき部分がどこかに飛ぶ筈だった。でも、君は純粋だから悪意がなかったんだ。

そういうところがとても愛しいと僕は思う。」


さらりと、フェルディナンドは言う。


ドイツ人って変だわ、と思うけど

愛しいと言われて、嬉しいと思う。


姿形がわからなくたって、愛しいって言える。


見た目もわたし、そう悪くはないと自負してるけど(笑)

でも、見えないのにそう言えるって、純粋なのかな、フェルディナンドは。



心だけでそう感じてくれてるのかしら。

わたし、彼の事が気になった。

でも、姿形も気になった(笑)。

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