第7話 You are

静かな峠道、時折、オートバイが駆け抜けていったりする。


アルミのタンク、クリップオンハンドルの

シングル・オートバイが軽快に。


ぱたぱたぱた。。。と排気音を響かせて。


軽くカーブで傾いて。



ライダーは、長い髪をなびかせて。

華奢なシルエット。


ガール・ライダー。

虚飾のないスタイルだが、それ故に

可愛らしさが、煌びやかなドレスをまとうよりも

感じられる。



「でもさあ、ふつう女の子って

木陰でさ、お茶したりするんじゃない」と、フェルディナントは

ふつう、と言う表現を彼らしくなく使う。


わたしは、その言葉にすこし反発を感じ

「でもね、そうするとさっきみたいに

変な男どもが寄ってくるわけ、だから車って便利なの」と、理由を述べた。


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