第百三十五話 仔猫 ゴブ
数日の実家滞在を楽しんだ後、ドーラとユータはムータンに行った。
ムータン王宮
王宮前広場では人びとが集まって、市とタカに鍛錬を受けている。
もう初心者レベルではなくなっていた。
皆、拳に気を、魔力を乗せての突きを行っている。
「はあ、、すげーもんだな?あっちの世界での、以前の一般人よりもあるぞ、、」ドーラ
ユータもその魔力は感じていた。
「やっぱ速いね、、市さんとタカがここまでできるまでかなり掛かったのに、、」
ダンジョンから出るマソの効果絶大だなぁ、、とドーラがつぶやく。
「そんなあなたに朗報!」
音もなく現れたダンマスが楽しげに!
「いずれココから皆が向こうの世界に引っ越したら、ここのダンジョンは閉鎖しますので心配ご無用ですよ?!」
閉店しちゃうの?(ユータ)
蛍の光流すか?(ドーラ)
「というか、目処たったの?」ドーラ
「まぁ、、なんとなく?」ダンマス
なんとなく?目処ってなんとなくたつものだったっけ?(ドーラ、ユータ)
「細かいことはおいといて、猫、かわいいですよ?」
そうえばさっきから仔猫抱いているんだけど?
「先ほど拾ってきました」ダ
・・・・・・・
「意味ないです。」ダ
・・・・・・・
「いや、可愛いし、、、」ダ
「そりゃまぁ、、仔猫だし、、」ドーラ
「うん、食べないよね?」ユータ
「食べませんよ!」ダンマス
いや、かわいいって言っておきながら食べるのいるし、、、その当人だし、、(海辺を領土にしたとき、第百二話)
「飼うの?」
「どーしましょ?放って置けなくって、、」
にゃーにゃーにゃー!
と大人の猫が足元に来ていた
「・・・おかあさん迎えに来た、、」ユータ
シクシクシクシクシク、、、「早速お別れですか、、、ああ!わたしの可愛い子っつ!!!」
すごいな、今さっき拾ったばかりって言ってたよな?
うん、、すごいね?でもちゃんと親に返すんだからイイね!
親猫は仔猫の首ねっこを咥えて帰っていった。
「だめじゃん勝手に持ってきちゃ、、」ドーラ
「いや、迷子?親が見当たらなかったんですよ?ホントですよ?」
疑ってないから。
ムータンでは猫は神に可愛がらてた動物として、人びとから可愛がられている。
結構そこらで猫を目にする。隠れていないのだ、いじめられなから。それどころかテキトーに食べ物置いて、そこらの猫が食べられるようにしている。もちろん毒エサなど撒く狂人はいない。
なので、餌をやるな、などという非道な事を言うものなど一人もいないし、考えもしない。
「なぜ野良猫に餌をやったらいけないんだろう?」ユータ
「ああ、日本だけそう言うヤツ多いよな。野良猫に餌やらなけりゃ増えないと思うか?」ドーラ
「あまり関係ないかな?」
「ああ、あまり関係ない。けど、野良に餌をやらなかったら、奴等はどこから食べ物を得ようとする?」
「生ゴミ、とかかなぁ」
「役所は、野良猫だというだけでは捕獲して殺処理してくれない。なので、ゴミ捨て場荒らす迷惑な猫、という大義名分が有れば動けるんだ」
「・・・わざわざ犯罪に追い込む?」
「そうだよ?知らなかったのか?」
・・・・・
「なぜ?かわいい猫を?」
「なつかないからムカつくんだろ?」
・・・・・・
ムータンに引っ越そうかな?父さん母さんの仕事がこっちにあればOkするんじゃないかな?
誰だって猫天国がいいよね?
うちはボクとかーさんがヒモノの骨食べないから、こっちに来れば猫にあげられるし、、、
ドーラととうさんは骨も尻尾も食べる。頭しか残らない。
なんか鍛錬見てたら猫になってた件
「まーいいや、仔猫は一件落着したし。・・・その国ごと引っ越しの件、ダンマスは実験したの?」
「はい!もう何人も使って!」嬉しそうなダンマス!
・・・・・
(詳しく聞かないほうが幸せだとおもうんだけど、、)ユータ
(奇遇だな?俺もそー思うぞ)ドーラ
「ダンマスの国の方は?」ユータ
「あ、、忘れてました、、、どーでもいいかな?」
結構各国からなんか偉そうなのが来ているはずなのだが、最初から降ってた主要国の相手はもう終わっていたので、放置でもいいや、と思っているダンマス。
ちなみに放置されてる連中、餌は貰っているが(結構良い食事)、魔獣人達の中でびびりながら過ごしている。
無茶ヤるやつは「その場で処分していいです」とダンマスの司令を受けてる魔獣人達。しっかり遂行中。只今スコア13。
「王(基本人生すべて責任)でも無いのに優遇してもらって当然とかいうクズには会いたくないんですよね。来たいというから許可だしてやったが、会ってやるとは言っていませんし、、、魔獣人に相手してもらえば本望じゃないですかね?そんでももったいないくらいですよ、、ゴブ程度でいいんですから格的には」ダンマス
面会希望の者たちでも、その会談内容、条件提示などを先に出してきた国は、その中に無い。
そういう国は戦争初日修了後すぐに面会希望とその内容の詳細を提示してきていた。それらの国とはもう話を終えてるダンマス。その素早い行動をしたほぼすべて、今まで中興国と呼ばれていた国だった。
今放置されているのは、以前は先進国と言っていた国が多く、あとその事実上の属国。
、、、まぁ、たしかにそうかも、、とかおもっちゃった2人。
ゴブのほうがわかりやすい悪人で、まだましかなぁ?
「例えば、ゴブ何匹でそこそこの大きさの国を滅ぼせるだろうか?」ドーラ、なんかきわどいことを言い出す
「シュミュレーションゲームですね?いいですねぇ、、」乗るダンマス
「重機関銃とか戦車とか携帯ミサイルとかあるよ」ユータ
「そうですね、小銃や拳銃は全く効かないでしょう、目にあたったらもしかしたら、くらいでしょうねぇ、、ウチの世界のゴブ達ならば。」ダンマス
「ゴブに命令できるんですか?女子供襲ってるひまありゃ男ども襲え、って。」ユータ
「可能なんでソレアリでいきましょう」ダ
「条件厳しくなってきたな、、」ドーラ
「あっはっは!頑張って守りタマへ!」ダ
いつの間にか守り側になっているドーラ
「侵入は?」
「一番最初は転移で送ります。」
うーん、、、
「何箇所かに分散とか?」
「当然あります」
うーん、、、
厳しいなぁ、、現場を統括する総司令部とその予備も最初に襲撃されちゃうだろう?そしたら各地で個別対応になるし、、烏合の衆同様になった弱っちい集団って、もう後ないよなあ、、とぶつぶつ言うドーラ。
よく知ってるよね?最近はそういう漫画読んでるのかな?
各地に入ったゴブたちも最初は基地司令部襲うし、、、それから弾薬庫、機動兵器、なんかで、兵なんか最後でいいし、、
「魔法使えるゴブも居ますよ?全部一気に燃やしますよ?」
「ねーよっつ!!勝てねーよっつ!!即全滅だよっつ!!!!」ドーラ
「で、どれだけのゴブを想定しました?」
「うーん、基地1個に、最初は司令部、弾薬庫、車庫など各5人。総司令部は20人。くらいかな?」
「んじゃ、たとえば司令部ビル、20階建てのビル一本を即燃やし切るか爆破するか消し去る魔法使いがいたら?」
「そいつら数人で終わりじゃん、、、」
「ですよね?」
「いるのかな?」ユータ
「いるんだろうなぁ、、」ドーラ
あっはっはっは(ダンマス)
「でも、いっぺんやってみたいですねぇ、、どっか抵抗してくれる国ないですかね?強い国がいいですねぇ」ダ
いやもう残ってないだろ?
ダンマス、以外に戦闘狂なんだなぁ、、と認識したドーラとユータだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます