第九十七話 ニャポレオン・レオナルド・クマ
ニャポレオン・レオナルド・クマ、というのがいたろ?昔のフランスに。
朝食を食べ終え、中間の街に行きギルドでお茶している時に、ドーラがボクにそう言った。
ボクは歴史はあまりよくわからない。想像しにくいから。性格悪いやつらを想像してどーしろってんだろう?
今思えばクズを持ち上げているだけでしかないように思えるんですけど、、
逆に、どうしてそれが悪なの?ってのもあった気もしたし?
「よく知らないけど、それがどうしたの?」
「いやさ、それによく似たのがいるなーって思って」
と顎をしゃくって示す方を見ると、
あ、ホントだ、、暴走しそうになって立ち上がりかけているウマに乗っているちみっ子の絵、見たことあった。今思い出した、そのちみっこを見て。おでこな子なの!
「ほんとだー、あのおでこ、覚えてるよー」
「おでこっていうな、、」
と、そのちみっ子がこっち来た。
「ぼうず、どっから来たんだ?親は?一人じゃねーよな?」ドーラ
「・・・・これでも15だぜ?」
「ほんとかよ?んじゃ50円のりんごを12個買いました、全部でいくら?」
「・・・えん、、てなんだ?」
「あー、んじゃ1フランの高級りんごを12個買ったらいくら?」
「そんなの、、まぁ、貴族ならあるか、、12フランだ」
「フランス人だな」ドーラ
「うん、しぶぶぷれぷw?」ユータ
「・・・・うん、なんかからかわれてる気がするけど、、」NLクマ
「「気のせいだよー」」
「で、んじゃお前の名はニャポレオン・レオナルド・クマ、でいいんだな?」
「・・・・なんか途中から違う気がするが、、あまり覚えてないんだよ、、」
「俺の記憶が正しいと思うぞ?」ドーラ
「んじゃそれなのかな?」すなおなちみっ子
「ベルばら読んでて良かったよ」
え?ボク、そんなの持ってないけど!!
「新刊そろわなかったんで、揃ってた古本でまるっと買った!」ドーラ
いつの間に!恐ろしい子!!
それ違うから、作者一緒だたっと思うけど、、
「で、クマ、どこから来たの?」
「海かな?」ユータ
いつのだと!!
「あー、、昨日の朝、気がついたらそこらにいた。なんか、こう、、箱に入れられて送られてきた?」
「・・・・・・人身売買?」
「・・いやー、、そういんじゃないとおもうし、、、たまたま?」クマ
「たまたま箱にいれられちゃう?俺はやだな?」ドーラ
うんボクも少しいやかな、、(ユータ)
少し?×2
ぐぅーー
「・・なんでもいい、食えよ、とりあえずお前もうちの国で保護するから安心して食え。」ドーラ
「・・も?、、」
「ああ、たくさんいるから!」
「たくさん?」
「・・・国民ほぼ全て?」ユータ?
「・・・・」
「まー、あとにしろ、何がいい?」
「何があるのかしらんし、、、」クマ
訊くと何でも食う、肉も平気だというので、変異種のステーキとイモ、野菜のスープを頼んでみた。
メシが来るまで今まで何食ってたのか訊いた。
あまり覚えていないけど、、といいつつ語るのを聞くと、古い干し肉とか、ほとんど具のないスープとか、硬いパンとか、、が多かった様子。というか、うまい飯の記憶が無いとか言っている。
「まぁ、うちはどこでもまず間違いないというか、まずいんは無いかな?」
「うん、そばも、あんなもんだと思ってれば美味しく食べているみたいだし、、」
それを聞いてなんか嫌な顔するクマっ子。
メシが来た。
杞憂も吹っ飛びガツガツ食うクマっ子。
「うまいか?」
「おう!うまいぞ!!」
食後にケーキをたのんだ、紅茶と。
お気に召したようです。
「おまえ、魔法使える?」ドーラ
「??魔法か?魔女?」
「いや違うけど、、フツーにさ、」
「フツーに魔法を使うのか?魔女じゃん?」
「おまえんとこ、魔法使う者を皆魔女呼ばわりするのか?男でも?」
「・・???そーだったような気がする?」
「うん、中世の魔女狩りとかあったよね!そりゃ盛大にやってたみたいだよ!」ユータ、なぜ楽しそう?
「ほんとに魔法使えたら、魔法使えない奴等なんか木っ端微塵に燃やし尽くしたんだけどねー!」更に楽しそう?
「だから、皆冤罪だったよね?すごいよね?大虐殺だよね?ヨーロッパ上げて、大虐殺を喜んでやってたんだよね?」
今度はいきなり渋い顔になったユータ。攻(責)められて泣きそうなクマ。何も言い返せない。
「僕らはね、魔法使えるの。この間も国を幾つか滅ぼしてきたの。一日かからなかったの。魔法使いって、そーゆーんだよ?君達が虐殺しつくした人たちって、どーゆー人達だったの?ねぇ?」詰め寄るユータ
「ユータ、そこらへんで勘弁してやれ。こいつ、もうわかったようだから。それにそれはこいつよりもずっと前の世代の凶悪犯罪だから。こっちじゃ二度とそういう逝かれたこと考えもしないだろうよ、そうだろ?クマ?」
慄いているから口ががくがくしてて喋れず、こくこくこくこくおおきく頷くクマ。
大衆の支持があると、国どころか世界が狂うまでいくよね?いつも。
知らねーじゃ済まないはずなんだけど、毎回毎回済まされてるのがすごいよなー。
こっちじゃ、俺かユータかダンマスか、他の仲間の誰かがきっと気がついて、そういう騙す奴らを全て消し去るから安心だけどな。と思うドーラ。
お肉取りにいくんだが、お前を孤児院に連れてく前にちょっと取りに行くぞ。と言われ、はいと素直に付いていくしか無いクマ。
で、
飛んで、、、ワーワー叫びまくるし、、
森で魔獣見て逃げ回るし、、
サクサク刈るドーラとユータ見て小便漏らすし脱糞するし、、
獲物を全部ポケットにしまうと目が飛び出しそうになるし、、
「こんな奴等に虐殺された奴等って、哀れすぎないか?」いや、正確にはその祖先どもにだけど、、
「うん、アリンコに食われるより万倍酷いよね」
いや、ありんこはいやだろ、、どんな酷い拷問だよ、、、(ドーラ)
ユータとしては、なんかの比較の時によくありんことか蚊とかがよく出るので、そのつもりで言っただけだが、エライ拷問になってた。
なんか、自分も生きたままアリンコに食わされるんじゃないか?と半狂乱になりそうにビビりまくるクマ。
でもそれに気がついていない2人。魔法をみてびびりまくっているだけだと思っている。
邸に帰って、ニヤに頼む。こいつ、もしかしたら転生者。ニャポレオンレオナルド・クマってんだ、クマでいいよ。魔法使いに対してなんか因縁あるみたいなんで、びびりまくって仕方ない。なので外に出ない厨房で使ってやってみて。学校にも逝かせてね、こんな小さくても15歳と言ってるけど何も出来なさそうだし。
って丸投げした。
いきなり獣人配下!!。ニャ、がらみでいんじゃないか?と思って預けただけのドーラ。
皇帝になって完全権力でまともな良い社会を作ろうと思ってずっとガンバッたんだけど、なんか利権者達に嵌められて大衆も手のひら返しで結局島流しされ暗殺され、その後転生しても、コレ、で、、かなり哀れな、、
でもな?相手を見なくちゃ、、信頼できる大衆かどうかくらい見極めろよ?
と思うドーラ。
ここではフツーの子としてフツーの生活でフツーに幸せになればいいじゃん、と。
信頼できる仲間達にためだけ頑張ればいーんだから。
クマはその後かなりの間びびりまくってたが、自分が魔法を使えるようになるとまるっと変わり、、、
フツーに仲間たちとたのしくやるようになっていった。
クマがどこから来てどういう生活していたかとか、その後もまったくわからないままだった。
どーでもいいことだけど。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます