第九十話 食堂で5カ国首脳
「おう、新しいメンツ連れてきたから紹介する。こちらはぁ、、、、、わぁ、、(聞いてねぇ、、国名さえ、、)」
「私はイスターニャ王国国王、ウンゲルン・エピックだ。そして彼が側近の・・」
「ウルモ・ヴィルパートです。お見知りおきの程を、、」
「で、んじゃ、そちの端からたのむ、、」ドーラ
「ラットビア王国国王側近のモルモートです。どうかよしなに」
「ラットビア王国国王ハムス6世だ。宜しく頼む」
「ゴンザール国王ミッチェル・ペレルギウスだ。これから懇意にしていこう」
「側近の森林領領主アッテウス・アレミリウスだ。同盟に入るのであれば、歓迎する」
食堂で食事している他のメンバーは、ドーラ達を全く気にせずに各自食事を続けている。
イスターニャの2人はそれに吃驚だ。自分のところも結構ルーズだと思っていたが、ここは、、ここのやり方はなんだろう?もう次元が違うので理解は放棄した。ここではこうなんだ、と思っておくのがいいのだろう、と。さすが聡明な者達は正しい選択を素早く出来るものだ。
見ると、ラットビアの者達もゴンザールの者達も全く気にしていない。
盟主に成る国と、これほど文化が違っても、どうにかなるのだろうか?、なってるんだろうなぁ、、ゴンザールとはそれなりに付き合いあるはずだし、、と、とにかく不安を消すイスターニャの2人。
「そして、我が国を実質取り仕切っているメンツがこの6人。元冒険者だ。自己紹介頼む」ドーラ
「ガンダだ。家名とは無い(捨てた)。
「あ、皆、この6人にはドラゴニア、を使ってもらいたいなーと、、思うんだが、嫌でなければだけど、、」ドーラ
・・・仲間を見渡すガンダ。皆頷く。
「では改めて、ガンダ・ドラゴニア。仕切りの中心をやっている。」
「では、宰相のようなもの、ということですな?」ゴンザール王が助け舟を入れる。ここで確定させたほうがいい、と判断したんだろう。
「うん、んじゃ、ガンダは正式に宰相となってくれるか?国家の権限を受け持ってほしい。」ドーラ
「・・わかった。受託します。」ガンダ
「ジオだ。魔法使い。今の所、狩り、戦闘と魔法を担当している。」
「ザクだ。生産の方全般担当だ。特に農業が詳しい。」
「マキ。剣士。街の方を見ている。警備のチームも僕が担当」
「テイナ。魔法使い。学校で魔法を教えています。あと食料・食事チーム担当」
「にゃ。魔法使い。テイナと一緒にやっているにゃ。格闘戦闘も得意にゃ。ダンマスの弟子にゃ。」
「あと、これが一番大物かな、ダンマス。俺の親になる」ドーラ
「元リターニャ王国にあるダンジョンのマスターです、お見知りおきの程を。ここの北の森のダンジョンのマスターでもあります。」
おおお!と、声を出さずに感動するイスターニャの2人。ダンマスなんぞおとぎ話の世界のものであったのだ。
イスターニャの2人がユータを見る。
ユータ、もじもじする、、、
・・・・
「この子は、ウチの子でもあります。」ダンマス
へ?ダンジョンの?と、何人かが、、
「あー、ウチの国の発端は彼だ。俺の兄弟になってる。そして、この世界だけではない他の世界の者でもある。
まぁ、、」ドーラ
「まぁ、、あの大魔法使いみたいなもんだと思ってもらえばよろしんじゃないでしょうかね?」ダンマスがドーラを引き継ぐ。
・・・・・・3カ国の面々、びっくり。ジョニーも、隣の席で聞いていたが、吃驚。
「・・ダンジョンの者達。そしてダンジョンの外の、知性の在る魔獣・魔物達は、もう彼の気配を察知しており、彼に協力する意思になっています。彼を敵に回すのは、私を敵に回すより何倍にも成るかも知れませんね」ダンマス
「まじですか?」ユータ
本人が何言ってんだよ、とドーラに肘鉄されてる。
ひそひそひそ、、(いやだってそこまでなんて知らなかったよ?)
(以前言っていたじゃんダンマス。)
(でもダンマス以上とか、、、)
(ダンジョン+ダンジョン以外、なんだから、ダンマスより多いに決まってるんじゃん?)
(あ、、そういやそーだね)
そのひそひそ話は聞こえていて、皆あっけにとられている。
「ま、周囲にしっかり者が多いから大丈夫でしょ」ダンマス
ドーラ
「元リターニャの国軍司令官のミカロユス・チュルリョーニスが、まともな領主に付き、それを王に建てる算段をしている。俺自身はもう彼個人と同盟してるんで、最悪やつを王にするかもしれない。が、奴が生きている限り、あの国は二度と間違いを冒さないだろう。」
「それでは、現状在る主要な国は、まず全て同盟側になりますな」ゴンザール王
「ああ、ゲスザンス残党とゴーミ残党みたいな小物を除いた、今ある国家として存在できている地域は、全てだ」
ドーラは、壁に張ってある地図を指差し、
「アレは同盟各国の共有情報にしたい。皆、自国で知る限りのことを書き込んでくれ。終わったら、その複写を皆に渡す」ドーラ
地図、、、世界の?、、と、皆驚きを隠せない。
ゴンザールの2人も、一気に北西側が埋まるなんて、、と驚く。
「明日、全域見渡せるくらいの所に連れていきますよ」ユータ
「ああ、そうだな、、バリア張れば空気も保つだろうし、温度も幾分マシだろう。でも防寒してかないとな」ドーラ
皆、期待半分怖さ半分である。
ただ、言えるのは、皆少年の心のように、まだ知らぬことが多いと期待し、何が出てくるのか!と好奇心に胸を膨らませている。
素直でまともであれば、この状態ならば当然そうであろう。
そして、ドーラが容認してきた者達は、皆そういう者達であった。
ダンジョン8階層くらいだと、いろいろな奴が来ることができる。さほど難しくないのだ。
なので、ドーラが階層主の頃、いいやつなら敗けた振りをして逃げた(アイテムは残してあげる)。でもドーラが「こいつはダメだ」と思ったら、瞬殺していた。
あのダンジョンが出来てからずっと人を見てきたドーラ。魂が腐っているやつは瞬時にわかる。
食後のお茶には、テイナがケーキを出した。ニヤはケーキの添え物にアイスクリームを盛った。
それに皆驚いたが、それから、昨日はなんだった、おとといは、とか始まった。
テイナとニヤは一日になんかしら一つは向こうのを出していた。
それらの食べ物の幾つかは、この街の食堂で食べられるし、また、ダンジョン側の外向けの街の食堂でも食べられる。
ゴンザールの2人はそれを知っているし、よく利用している。それを自慢気に話す。
他の王達も、離宮作りたい、、という要望をドーラにし始めた。
「まず、各自の国内が充分に整ったら、いいよ?。そんときは技術者送ってきてな。建設時はウチの子達を研修させたい。」ドーラ
皆当然そのくらいお安い御用だと。
ドーラは、あとはガンダ達に任せて、ユータと2人で引っ込んだ。
ドーラとユータは外の銭湯に行き、街の食堂で軽く一杯やってのんびり歩いて帰ってくる。
「やっぱこうゆーのがいいよなぁ、、」
「うん、昼間は一生懸命働いて、夕方風呂行って、晩飯食べて、大人は少し飲んで、のんびり帰ってくる。ってのはいいよね」
「にほんの、家で食べるってのもまぁ、便利でいいけど、、こっちのほうが俺は好きだな」
「日本は時間がない人が多いからね、なんでか知らないけど」
「それじゃ、気付いたら年寄りになってて、あれっと思ったら死んでるとかになってそーだな」
「・・・だねぇ、、」
ユータは、自分が自分の時間の大半をこっちに使っていると今気がついた。
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