第十二話 ドーラ、流石知識はすごい


家の家具やら厨房のいろいろやら、ユータには全くわからないので、全ておまかせで。

そーゆーのには役に立たないユータは、ドーラとスラえもんと一緒に広い前庭で遊んでいる、というか訓練だ。

ドーラがこそこそと魔法をユータに教え、ユータがほんのちょっぴり試してみる。大きく試すには森に行ってからだ。

「おまえ、すごいな?ほぼ全部使えるな?こんなの、大昔居た大魔法使い以来じゃないか?、、、あ、、どっかで嗅いだ匂いだと思ったら、おまえ、あの大魔法使いの匂いだな、、、くんくん・・」

ドーラはユータの腕輪に鼻先を付ける。


「これ、はずせるか?」

ユータは試す。

「だめだ、、なぜ?はめるときは簡単にスッとはまったんだけど、、、」

「たぶん、持ち主が決まったら死ぬまで離れないやつだな。あの大魔法使いもこれで大魔法使いになったのかな?大魔法使いのだったから、その能力が移っていたのか?

何にせよ、コレのおかげで、お前はかなり魔法が使える。多分、この世界では負け無しだな。」

ドーラがいうのだから、、、

ホラ半分?

家で、一度外せたしぃ


「あほう!俺は何千年も生きてるんだぞ?正確には何度も再生だけどなー」

んじゃ、、と剣を差し出すユータ


「・・・・?????嗅いだことあるよーな、、、????あの時代だろー???

あ、、あれかな?この腕輪の大魔法使いの唯一の友人の最強と言われた冒険者だったヤツの匂いかも、、、」

「ドーラでもわからないの?」ユータ

「ああ、あまり近くに来たことないんだよなあいつ、、俺と闘うのに意味を見いだせないとかぶつぶつ言って、、俺はどーせ再生するのに、、、」

「優しい人だったんでしょうねぇ」ユータ

「かもな」ドーラ


「で、だ、この剣も、ものごっつ魔法かかっているから。多分、大魔法使いが付与したんだろ。全く劣化していない様子だ。だが、多分、お前以外の者にとってはつまらんクズ剣だぞこれ?」

へ?

「なんで?」

「魔法が付与されているって言ったろ?持ち主も選ぶんだよ。お前はこれで魔獣をざっくりやった、ってな?」

「うん、いっとう最初に使ったとき、上から下まで真っ二つに」

「この程度の剣で、魔法が付与されていなけりゃ、折れるぞ」

へぇ?と持っている剣を見る。


「お前が持つと、その付与が働き、最強の剣になる。また、多分、他の奴が持っていこうとしてもできないんじゃないかな?」

「どーして?」

「禁止事項にされていると思う。なので、誰かが盗ろうとしたら、そいつは死ぬかなんかして、結果的盗めないようになっているはずだ」

「なんか危険だね。子どもたちと一緒に暮らすことになるんだけど、、」

「おまえの許可がある者ならOk,って剣に命令してみればいい。でも、常に身につけておくにこしたことないからな?身につける癖を付けておけ。」

「はい!」


その後ドーラにくっついて地中に潜って、どんどん潜って、温泉掘り当てて熱いお湯に押し出されて庭に戻ってきた。


「おいおい!!なんだ??湯気?温泉?こんな街なかで?」

仲間たち大騒ぎ。


結局、ドーラに教えてもらいながら邸の横にでっかい風呂小屋を土魔法で作った。土と言っても、四角くカットした大きな石を積み上げ、それを魔法でくっつけ合わせた。木材は森から転送し、乾燥後整形して扉や窓や屋根を作って組み込んだ。

温泉は土を物凄く固めてコンクリより固くすべすべにした土管を配置し、魔法でくっつけた配管で引いた。かけ流し。


皆が呆れて見ている中、ユータの世界で2時間くらいで全部できた。


「「あ、食事の用意、、」」テイナ、ニヤ


「いいよ、俺がひとっ走り行って買ってくるわ、たまには少し贅沢もいいだろ?」

「「「「「「うん!!(おう!)」」」」」」」



暗くなったので、マキやテイナがライトの明かりを灯す。


「うーた、お前、魔石持ってるか?小さいやつ」ドーラ

じゃらじゃら・・

「こんな程度でいいの?」

「ああ、で、コレに”ライトの魔力貯まれー”って魔力込めてみ?多すぎると破裂するからな?少しづつやれよ」

・・・・ぼん!!

・・・・・・・・・・ぼん!

・・・・・・・・・・・・・・ぱりん、、

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ、これで満杯かな?

「どれ、見せてみろ」

ドーラに渡す

「ほう、ギリギリだな、ここまでギリギリにしなくていいぞ?でもこんなギリギリまで操作できるの、すげーな?」

「そうなんだー?」

・・

・・

で、あと20個くらいできた。


テイナを呼ぶドーラ。

「これ、ライトで明かり灯るから、各所に配置して。半年くらい持つんじゃないかな?」ドーラ

「ええ!!ありがとう!!助かるわ。」

魔法使いがライトの玉出しっぱなしにするのは魔力と体力の無駄になる。このように魔道具にするほうが効果的だとのこと。


「それの魔力が尽きたらウータに言え、こいつがそれ全部作ったから」ドーラ

「ええ!ユータ!ありがとう!!!」

いやー、なんでもないからー




ガンダさんが戻ってきた。

「へぇ!明るいな!いいのか?こんな魔力贅沢して?!」

「へへへー、ユータが余裕でやってくれてねー」マキが自慢している


なにからなにまで、すっげーなー、、、俺ら、神に愛されてるんじゃね?神の使徒を頂いちゃったんじゃね?

とか仲間と言い合っている。



両手山盛りの食料。腰には革袋が幾つか。

歩きにくかったろうなぁ、、、


足りない皿は、次から次へとユータが土から作っていく。

真っ白な磁器みたいな皿。

流石にナイフを人数分作る鉄は土からとるにはたりなさそうだった。スプーンは磁器もどきで作った。

「ナイフとフォークは明日買ってくればいいよ」

「あ、高かったらなんかくず鉄買ってきてもらえればつくれます、、」ユータ

「錆びないか?」ガンダ

「ええ、他の金属と融合させてみるので、」ユータ


食事前に皆で風呂に行った。っても隣の建物。


さっぱりしてからの食事は特に美味い。


真新しいベッドと布団で寝るのはとても気持ちが良い。こっちでは初めてまともな寝る場所だ。


だが、

ユータは起きた。

「なんだ?」ドーラ

「ちょっと向こうの世界に帰ってくる」

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