第3話
いつから自分の異質感に気付いたのか。
まずは見た目に反する父方由来の東洋の名。
それから赤みを帯びた母譲りの髪。
そして、性的指向の不一致。
最後に関しては有りがちな思春期と言いたいが、俺はちょっと早かったかもしれない。
中学に上がる頃には対象が違うことを自覚していた。
男子らしい恋バナには、周りに合わせて学校一可愛い女子の名を挙げ、クールな先生の名を挙げ、乳がデカいコンビニのお姉さんの名を挙げた。
高嶺の花を挙げとけば無理ルートが必然的に敷かれるからそれ以上突っ込まれない。
その裏では出会い系で相手を探し、身体の相性を確認しては次へいく。思春期パワーは留まることを知らない。もともと出会いが少ないからヤってみなけりゃ続くか判らないし。
意外と勉強好きだからインテリな相手が多かったかも。お兄さんが
実験的に作った彼女とは本当、大違い!
でもそんな生活は長くは続かない。
ホテルから出てきたところを父に見られた。
俗に言う家族会議が開かれ公表を余儀なくされる。
こんな想定外の事態にも何故か寛容な両親であったが、気まずさは拭えず、早々に高校を修了させ、実家から離れた大学に通うことに決めた。
そして3年目に突入したところでこのガタイの良い日本人留学生に捕まることとなる。
(↑今ここ)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます