第33話 今日も不眠症
20年ほど前に、祖父を亡くした時に悪い事は重なるもので、過呼吸と言う当時はそれほど知られていないものになり、母親の不妊治療をしていたワガママな妹が出産するために、毎晩母親に電話がくると言う悲惨な時期があった。
もともと神経質で完璧主義な私は眠りが浅い。
ある日、朝の5時まで眠れず高校に行った。と共働きのだった両親(軍隊教育&イギリス寮長)の2人は、特に娘の事を構うほど余裕がない。
10人くらいの大兄妹だったら分かるが、一人娘だ。
仕方ない、もともと子供には興味がないのだから。
しかし、祖父の死や祖母の体調不良、叔母の出産が重なりうちまで、てんやわんやだった。
高校に行き勉強をして、クタクタに疲れてる、それなのに眠れない。親にも相談出来ず(軍隊式の父親に言ったら目をつぶっていれば眠れると言う小泉◯次郎のような返答がかえってきた)
勉強もはかどらず、日中はしんどく眠いが、夜になると頭の中に太陽があるのかと想うほど、全く眠れない。
焦ったが受験勉強などでタイミングよく
緊張が続き疲れてたので、泥のように眠った。
大人になり、仕事をして母親が体調を崩し私自身も体を壊し仕事を辞めたが、始まったのが不眠だった。
昼間どんなに活動していても、夜になると頭の中に太陽がのぼり、微塵も眠れない。
軍隊式の父親お勧めの目を閉じれば眠れるも試したが、案の定、効果なし。
唯一、体をほぐすヨガをやり始めてから眠れるようになるも、私の人生は地獄の連続だったため、浅い眠りの中、悪夢までオプションでたまについてくる。
そんな追加分いらないのだが。
なかなか眠れない夜ほど焦る。次の日は働いていないと言えども家事がある。
両親は、イビキがとにかくうるさい。別の部屋でも聞こえてくるほどだ。
自分は眠れないのに、両親がぐっすり夢の中だと想うだけで何故か腹がたつ。
そして、つい時間を見てはあと数時間しか眠れないと焦る。虚弱体質のため、少しでも眠れないと1日もたない。
それでも、家の中では両親のイビキの轟音が鳴り響き、イライラすると言う悪循環に陥る。
しまいには、Twitterで「眠れない」で検索し、同じ同士(?)がいる事に変な安心感すらもつ。
あまりにも眠れない日は、開きなおって好きな本を読む。
が、夜はろくな事を考えない。両親の老後、自分の将来、後ろに住む独身中年男の不審な行動、御近所に住む8050問題に突入している親子の家問題。
私が心配しなくて良い事まで、不安になり心配になり頭がさえる。
朝になれば、本当に大した事ではなく何とかなりそうな問題ばかりだ。
頭の中ではなく、早く空に太陽が昇って欲しいと想いながら今日も私は不眠症だ。
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