第24話 十の災厄 ナイル川🩸カエル🐸ブヨ🪰

「ファラオは心が固い。民を去らせる事を拒んでいる。朝、ファラオの所に行きなさい。彼は水辺に出て行く。───私は今、手にある杖でナイル川の水を打つ。すると水は血に変わる。ナイル川の魚は死に、川は臭くなり、エジプト人はナイルの水を飲めなくなる」八:十四〜十八


 神様からモーセにお告げがありました。少し前、モーセとアロンはファラオに会っています。イスラエルの神の力を見せつけるため、奇跡を行いました。


 アロンが杖を投げると蛇になりました。ファラオと家来たちはびっくり。ほら驚いたでしょう? しかしファラオはエジプトの呪術者を呼び出し、同じ事をさせました。あら、不思議。杖が蛇になります。誰でも出来るのかい?


 資料によると、コブラを気絶させ硬直させて杖に見えるようにします。地面に落とす瞬間、ツボを押して正気にさせます。グニャグニャ。キモ。蛇嫌い。


 しかしアロンの蛇が、呪術者の蛇を飲み込みました。神の方が力があるというアピールです。お腹の中で杖になったら、面白かったですね。一生硬直。笑


 それでもファラオは強情なので、神様プッツンしてナイル川を血に変えるんです。第一の災厄です。目的はイスラエル人解放と、ご自分が真の神である事をファラオに思い知らせる為です。


 アロンが杖で水を打つと、ナイル川は血に変わりました。これは隠喩です。実際は赤潮大量発生で、魚は死に、臭くなり、飲み水がエジプト全土からなくなりました。七日間の断水。民は果物や野菜、井戸水で命をつなぎます。

 

 ファラオはまた呪術者に同じ事をさせます。馬鹿なのかな? 血に変わった水を真水に変えればいいのに。それは出来ないインチキ集団ですね。残念。


 ファラオは、依然強情です。第二の災厄です。カエルです。エジプト全土にカエルを大量発生させます。


「私はあなたの全土にカエルの災厄をもたらす。ナイル川はカエルでいっぱいになる。そしてカエルは上ってきて、あなたの家、寝室に入り、ベッドに上り、かまどやこね鉢の中に入る」


 家の中全てがカエルだらけになるという警告です。エッチな事も出来ません。

 

 アロンは杖でナイル川に手を伸ばすと、カエル大量発生。ファラオはまた呪術者に同じ事をさせます。馬鹿なのかな? 一匹残らず取り除くという発想皆無。

 

 宮殿もカエルだらけ。ファラオはモーセに提案します。カエルを取り除くよう、イスラエルの神にお願いしたら、イスラエル国民をエジプトから去らさせようと。モーセはファラオに時間を指定させます。その時間にカエルがいなくなれば、イスラエルの神は生きておられる事を認めさせられます。


 ファラオの時間指定日は翌日でした。モーセが祈るとカエルは家から出て行きます。ナイル川に戻るんです、途中で死んだカエルも多数。死体の山。臭い。


 ファラオは約束を守りませんでした。めちゃくちゃ強情です。神様はもう、ファラオの強情さを見抜いておられたんですね。第三の災厄です。


「アロン、杖を差し出して地面を打ちなさい。土ぼこりは必ずエジプト全土でぶよになる」


 ぶよです。ブヨ。とにかく害虫です。刺されると痒い。ブヨは人間や家畜を襲いました。大量発生です。ゾッとしますね。ファラオはまた呪術者に同じ事をさせますが、出来ませんでした。


「これは神の力です!」と言う呪術者。馬鹿なのかな? 今まではインチキだったと白状しているようなものです。


 三つの災厄後もファラオは強情です。もう、次やっちゃうよ。あと、七つの災厄がありますが、続きは次回のお楽しみ。


 ここでプチ情報。十の災厄は、規則性があります。最初の三つはアロンの手によってエジプト全土に臨みました。次の三つは神の手により、エジプト人だけに臨みます。そしてその次の三つはモーセの手により、これまたエジプト人だけに臨みます。


 フィナーレ、十番目の災厄は、イスラエルの神らしい仕返しをします。その時にお伝えしますね。乞うご期待。イスラエルの神を怒らせると怖いんですよ。


 災厄は半年かけて起きます。さぁ、モーセとアロン、がんばれー! 

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