第15話 イサク誕生&イシュマエル追放
アブラム九十九才、サライ八十九才の時、また神様からお告げがあります。
「私はあなたと契約を結ぶ。あなたに非常に多くの子孫を与える」十七:六
アブラムは平伏します。何回同じこと言ってんねん! って突っ込みません。神様が私は全知全能だとドヤって言うんですもの。聞くしかないですね。
この時、アブラムはアブラハムと名乗るように命令されます。インプラントですか? お年の為、歯を入れてもらったんですね。いや、これで「地位の高い父」という意味のアブラムから、「国々の父」と名前の意味が変わりました。
サライはイをとって、サラになりました。「王妃」という意味です。
またこの時、永遠の契約にあずかっている事のしるしとして、部族の男子は全て割礼を受けることが課されます。これを拒否する者は部族の一員とはみなされません。お互いにちん◯んの皮剥き合戦開始。それは痛いのかい?
これから生まれる男子は生後八日目で割礼です。アブラハムは九十九才で割礼。
可哀そうに、イシュマエルは十三才です。思春期です。刺青なら良かったのにね。
そしてなんと、アブラハムとサラに重大発表がありまーす。
「あなたの妻サラは必ずあなたの子を産む。あなたはその子をイサクと名付けなければいけない。私はその子との間の契約を確かなものとする」
アブラハムとサラはどう反応したでしょうか? 心の中で笑いました。皮肉にもイサクという名前の意味は「笑い」です。けど笑うしかない二人の気持ちが分かりますね。エッチってどうやったか忘れたんですけど? って。違うか。
👶 🍼 *・゜゚・*:.。..。.:*・'・*:.。. .。.:*・゜゚・* 🍼 👶 一年後
サラは本当に妊娠して、男の子を産みました。名前も言わた通りイサクと名付け、八日目に割礼をします。この時も笑います。満面の笑みで皮剥いたでしょう。
「神は私に笑いを与えて下さった。この事を聞いた人は皆、私の事を笑う。───私は、年老いたあの人の子を産んだ」嬉しかったでしょうね。良かった。
イサクは高齢の両親サラとアブラハムの愛情を受けて、すくすくと成長します。
この当時は誕生日をしませんでした。しかし乳離れすると宴会が開かれます。
ん? 乳離れ宴会ですか? ママのオッパイ卒業を世間様に晒すんですね。笑
イサクは、三歳から四歳頃と言われています。甘えたね。いいの、いいの。
サラも可愛くて仕方なかったでしょうね。しかし、いい事ばかりではありません。宴もたけなわ、サラはイシュマエルがイサクをからかっているのを目にします。
聖書には何をからかったのかは書いてありません。十七才が四才の子どもをからかうってどんな内容かしら? 変な名前とか、お前の乳離れ遅い! とか?
サラはそれを見てプッツン! アブラハムにこう言います。
「あのエジプトの奴隷女とその子どもを追い出して下さい! 私の子イサクと一緒に相続人になる事はないのですから!」
サラはやはり、ハガルが嫌いだったんですね。アブラハムは悩み、神さまにお伺いを立てて、サラの言う通りにします。泣く泣くです。アブラハムにとって、イシュマエルも大事な息子ですもの。
翌朝、アブラハムはハガルとイシュマエルに、水とパンを持たせて送り出しました。次のオアシスまでの分です。迷わずにエジプトに行きなさいね。って。
ハガル残念。方向音痴。荒野で道に迷いました。水飲んじゃったよ! イシュマエルはフラフラ。死にかけてます。ハガルは息子を日陰に置き、百メートルくらい離れた所で大泣きします。こんな仕打ち受けるなんて思ってなかったね。追放。
イシュマエルが死んでいくのを見たくない。サラが憎い。アブラハムが許せない。私は何のために生まれてきたの? きっとこんな気持ちだったと思います。
そこに再び、天使が現れました。神様がイシュマエルの泣き声を聞いたんですって。ん? 神様ってどう? アブラハムにサラの言う通りにしろって言いましたよね? まぁ、初めから救うつもりだったんですね。
天使はハガルの目を開きました。井戸がそばにあったんです。朦朧として見つけられなかっただけです。イシュマエルを抱き起こし、水を飲ませます。復活。
このあと、イシュマエルとハガル親子はパランの荒野に住み着きました。ハガルは、イシュマエルの子孫を多くするという神様の約束を信じて、エジプトからイシュマエルの妻を迎えます。
エジプト人はハム系です。イサクはセム系。ハガル親子はなんとか生き延び、子どもに、孫に、アブラハムたちの、この時の不当な仕打ちを伝えたでしょうね。
アンチユダヤ人の祖、イシュマエルが、あの日、あの時、からかっていなくても、きっといつかは追放されていたのかもしれません。
族長アブラハム、まだまだ試練は続きます。ガンバレー!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます