第47話 love plants

「ですから、お庭に草花がいっぱいの、あなたのお家が好きです」かすみは、涼やかな声でそう告げた。


そういえば、庭なんて手入れしたことがなくて。

いろいろな草花が自由に生えていた。



でもそれでいいと思ってた、と僕はつぶやく。するとかすみはは風に吹かれて、丘の上にある僕の家の庭から、遠い渚を見下ろしていた...が、振り向いて。


柔らかな長い髪がさらり、と揺れ。

穏やかに微笑みながら「はい。いろいろな草花、大切にされる方は素敵です。」


そうかなぁ、と僕はなんとなく頷くと


遠く、庭の端で種を蒔いていたふたばも愛らしく微笑んだ。

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