第14話 Morning Dance

めざめは、爽やかだった。



おはようございます、と


かすみは、涼やかな声で朝の訪れを告げる。

でも、夢の中とは違って、声だけだ。



あれはやっぱり幻だったのだろうか。


そうかもしれないし、違うかもしれない。



でも、morning danceのようなこの気分は最高だと思う。


明日も、明後日も。ずっとこんな日が続いてくれたらいい。


そう僕は思った。


「なんか、嬉しそうね」かすみは、微笑むような声で

そういう。



うん、なんとなくナチュラル・ハイなんだ、って言うと


「ずいぶん古い言葉ね」とかすみは笑う。


僕も、なんとなく可笑しくなった。


とうに日は高く登り、僕らの寝室にも

斜光線が差し掛けてくる。


そろそろ、バイト....あ、今日は休みの日かな。


少し、花が開き加減のかすみ草をみながら

僕は、そう思い


今日は、ずっと一緒に居られるよ。


と、かすみにそう告げた。





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