第7話 michelle
その、ほんの少しの時間
空想に耽ってしまっためぐを「どしたの?」なんて
リサは、にこにこしながら言葉を追う。
「ううん、なんでもない」と
めぐは、リサの答えるけれど
そんな時、魔法使いとして
話が通じる、友達がいたらいいなぁ、なんて
思ったりする事もあって。
恋人にするとしても、魔法の事を
理解できないひとだと
それは、ちょっと
話せない事が増えてしまったりして
「恋人が、不安になるかなぁ」なんて
めぐは、思ってしまったりして(笑)。
そう思うと、めぐのおじいちゃんは
とっても、おおらかなひとだったんだろうな、なんて
「おじいちゃんに会いたいなぁ」なんて、思うめぐだったり。
そう思うと、やっぱり「年上好み」なんて言われても(笑)
その通りかな、なんても思う。
回想に耽ったりするめぐを、ミシェルは
ぼんやり眺めているように見える。
夏の終わりのプールサイド、どうかすると
恋が始まりそうなのに
めぐは、そんな気持ちになるよりも
この世界、時空間の歪みとか
予知能力疑惑(笑)の事に
気が行ってしまって。
もちろん、それは
ミシェルの事を
恋しい、と思っていないせいだけど
それを、感じとれる
ミシェルにとって
ちょっとした、失望感を
覚えるような、そんな出来事でもあった。
もちろん、それは
ミシェルに魅力がない訳じゃなくて。
セシルにとって魅力的であったりする(笑)
単に、好みの問題と言うだけだ。
その好みとは、主に
それまだ過ごした時間の積み重ねの中で
すき嫌いが決まる、し
生まれるずっとずっと前から、決まっていた部分もあったりする。
「あの、泳ぎましょうか」と
少し、控えめに言葉を発する
ミシェルに
「おとなしいのね。」と
めぐは言う。
そうするとミシェルは「こんな女の子みたいな名前のせいかな」なんて
ちょっと自嘲気味に言うので
めぐは「素敵な名前よ。西部劇のヒーロー、ジョン・ウェインの本名もミシェルだし。
あんなに男らしいのよ。」と
めぐは、なーんとなくお姉さんっぽい言葉になるあたりが面白い。
「マイケル・ジャクソンだって、読み方ではミシェルだし。
そうそう!お隣のフランスにミシェル・ポルナレフって
ステキなメロディ書くひとも。」と
めぐは、なんとなく
ミシェルのことを元気づけようとして。
優しい気持で、そう言う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます