裏八坂祭 11

◇◆◇



 椒図ジャオフゥは慌てていた。


(まさか、あの三人がやられるなんて・・・・・!)


 端末を操作し、事の顛末を詳細にかつ簡潔に打ち込む。

 動揺しているのにも報告書の作成を怠らなかったのは、幹部としてのプライドと責任感からだ。しかし、キーボードを打つその手は小刻みに震えている。

 椒図に与えられた任務は今回の殲滅任務の監察だった。

 監察、というと直接戦闘には加わらず、影でその一部始終を見ていろというもの。日本の妖怪の戦力を把握するのが目的だ。そのため、隠密系の妖術を持つ自分が差し向わされたのである。

 横濱事変という過ちから学び、準備は念入りに行った。妖術によって小規模な結界を構築し、さらに自身の妖術『認識阻害にんしきそがい』を付加。できる限り気配も消し、椒図は饕酔会と日本妖怪のぶつかり合いを傍観した。

 その結果が、惨敗である。

 百歩譲って、下級構成員が全員やられるのまでは分かる。どうせ使い捨ての人形だ。いくらでも量産はできる。


(だけどあの三人は、八人いる幹部の中でもワン・ツーを争うような実力者だぞ!?)


 じわりと手汗がにじむ。

 心臓が早鐘を打ち、肺があえぐように酸素を貪る。

 生き残ったのは、自分だけ。

 その思いが、椒図をより一層追い詰めた。

 だから、椒図は気づかなかった。 

 とっくに自分の術が破られていることに。


 ふわりと、視界に何かが落ちてくる。

 それは鳥の羽だった。

 親指ほどのサイズの小さな羽。

 それを拾い上げた時、首にちくりと小さな痛みが走った。


(何か刺された・・・・・!?)


 考えるよりも先に、自分の体がその答えを示した。

 椒図の体がビクンと波打ち、心臓が跳ねる。ごぼりと口からは血が噴き出した。口からだけではない。血涙に鼻血・・・それどころか、皮膚がひび割れて紫に変色しているのが、黒ずんだ視界の中で見えた。


(馬鹿・・・な。い・ったい・・・・誰が・・。)


 誰にもその存在を知られることなく、椒図は息絶えた。



 残された機械機器にそばに、誰かがやってきた。  

 それは、薄紫の髪をサイドポニーに結い上げた少女であった。色鮮やかな着物を着ていた広場の妖怪達とは反対に、洋装、しかも闇に紛れるような漆黒のメイド服を着ている。

 少女は足元に崩れ落ちた死体を冷めた目で一瞥すると、滑らかな動作でくるりと後ろを振り返った。

 まるでそこで誰かが見ているのを知っているかのように。

 彼女の目線の先には、一羽の烏が止まっていた。

 少女はその烏に向かって、ワンピースの裾を持ち上げ、膝を深く曲げて頭を深々と下げる。烏はそれを見届けるようにじっとしていた後、一声鳴いてどこかへ飛んで行ってしまった。




◇◆◇




―――中国 上海 


 ひゅうひゅうと喉を鳴らし、胸を大きく上下させながら螭吻ヨウモウは階段を駆け上がる。

 今は何階まで上がっただろうか。

 ぐるぐると螺旋状になっている非常階段の踊り場で階数を確認するのもまどろっこしく、途中から数えていない。そのせいで、自分がいる位置が分からなくなっていた。

 だが、別に今どこにいようとあまり関係ない。とにかく一刻も早く、一段でも早く階段を駆け上がれればよかった。

 螭吻は最上階を目指していた。

 彼は別に環境保全活動を心掛け、節電に徹底しているわけではない。普段ならばエレベーターの階数ボタンをワンプッシュするだけですんだはずだ。

 高層ビルの非常階段を上っているのは、まさに今が非常事態であるからである。 

 ビルは今、停電していた。街全体で集団停電ではない。誰かが故意にこのビルの電気系統を断ったのだ。

 マフィアという組織である以上、襲撃を受けることは珍しいことではない。玄関ホールで銃撃戦になることなんてしょっちゅうだ。

 だから、今回の襲撃に対しても組織は極めて迅速な対応を取った。突然のブラック・アウトに饕酔会はすぐに厳戒態勢を取った。下級構成員は武器を手に襲撃者を追いかけ、殲滅に向かっていった。

 しかし、マニュアル通りに進んだのはここまでだった。

 結論から言って、饕酔会はこの襲撃者を未だに捕らえられていない。

 それどころか、ビルの深部までの侵入を許している。排除に向かった構成員達が、片っ端からられているのだ。

 このままでは、首領の部屋まで到達される。 

 螭吻は死に物狂いで、首領のいる部屋へと急いでいた。


 ようやく、最上階へ向かう扉が見えてきた。

 ドアを体当たりで開け放ち、転がるように廊下に出る。闇に包まれた廊下には血生臭い匂いが立ち込めていた。


(もうここまで!)


 停電してから五分。

 まだ五分しかたっていないのに、最上階の警備を破られた。

 ぞわりと、背筋に悪寒が走るのを螭吻は感じた。


(頼む・・・頼むぞ・・・)


 襲撃者が首領の護衛の手に打ち取られていることを願い、奥の扉を螭吻は開け放つ。

 しかし、その願いはあっさりと砕かれた。

 室内に争った形跡はなかった。銃撃戦の後は見受けられない。その代わりに、部屋には同僚の亡骸が二つ横たわっていた。何万もする高級な長毛の絨毯の赤に、黒っぽい水たまりを浮かべて。


 「蒲牢プラオ狻猊スァンニ!!」


 物の配置は襲撃前と一切変わっていない。日常の一コマに、首を掻っ切られた死体と血しぶきを置いただけ。まるで殺人事件の舞台配置のように綺麗だった。それ故に、襲撃者の腕がどれほどのものかが伺えた。


「おや、まだ一人残っておりましたか。」


 その言葉が自分に向かって投げかけられた言葉だと認識するのに、数秒の時間を要した。 

 螭吻は胸ポケットにしこんだ銃にようやく手をかける。

 目の前に転がる死体に気を取られ、気配に気づかなかった。いや、気配を感じなかった。


「誰だ!!」


 そこには、執事服を着た壮年の男がたっていた。灰色の髪をオールバックにし、皺が刻まれた顔は穏やかな微笑をたたえている。その優雅なたたずまいは、暗殺者というよりも、西洋貴族に使える執事バトラーといった風情の男だった。

 男はゆっくりとした足取りで死体の傍に銃を構えてしゃがみ込んだ螭吻の所へやってくる。革靴だが足音をすこしも立てず、足元を見ていないのに血しぶきをすこしも踏むことなく。

 腰をぺたりと絨毯についたまま、螭吻は後ずさった。だが、長い毛足に邪魔されてうまく進まない。


「お、お前は一体・・・・・」

「これはこれは、名乗るのが遅れて申し訳ございません。」


 男はそう言って、胸に手を当て、腰を深々とおる。

 その仕草は芝居じみたものではない。洗練されて染みついた、美しい所作だった。


わたくし祟梟たたりもっけ鴟千しせんと申します。」


(タタリモッケ・・・?日本の人外か!!?)


 何故ここに日本の人外が。

 組織の襲撃を受けて始末されたはずでは。

 そもそも、どうやってここに侵入したのか。

 疑問が波となって螭吻の脳内に溢れ出るが、全て現状からの逃避にすぎない。

 この鴟千と名乗る人外は自身と同じ、竜生九子を二人も殺している。二人は螭吻と同じく戦闘には向かない妖力ではあるが、それでも他の幹部に比べると比較的弱いだけだ。決して戦闘力が低いわけではない。にも関わらず、この男は無傷で二人を倒したというのだ。

 ぞわりと、全身が粟立つ。脳が警鐘をかき鳴らす。


(逃げなければ・・・・・!!)


 男が頭をあげる前に、螭吻は脱兎のごとく走りだした。 

 同時に、組織内で使われる連絡用の端末を衣嚢ポケットから取り出す。画面を開き、通話ボタンを押した時。


「無駄でございます。全て処理させて頂きました。」


 不在着信を知らせる機械音声とともに、死神が囁く。

 螭吻の意識はそこで途切れた。



「・・・本山には逃げられてしまいましたか。」


 男―――鴟千は眉を顰める。

 護衛と思われる二人の男を倒した後すぐに片付けるつもりだったが、取り逃がしてしまった。

 あともう少し早く後を追えていたのなら間に合ったかもしれない。そういう意味で、今殺したこの幹部の男は役目を果たしたといえる。その変わりに、鴟千は任務を遂行できなかったわけだが。

 だが、この男に文句を言ったところで何も変わらない。気持ちを切り替えて鴟千は正面の窓を見る。ガラス張りの向こうには上海の夜景が広がっていた。そして、その絶景に溶け込んだ黒い一羽の烏に向かって、恭しく頭を垂れた。


「申し訳ございません。取り逃がしてしまいました。」


 その謝罪を受けるよう、カァと烏が一声鳴いた。




◇◆◇




「ちくしょー・・・あの野郎どんだけ体力あるんだよ。」

「妖力切れにも関わらず立ち上がれる時点で君も十分体力莫迦だと思うけどねー。」

「まったくです。」


 いなり、黒羽、愁の三人が戦っていたのはちょうど丸山の中腹の辺りであった。舗装された山道や階段のない斜面を黒羽は滑るように低空飛行し、いなりはそのペースに合わせて駆ける。

 来た時ほどスピードは速くないにしても、人間の足でニ十分は掛かるであろう道のりを五分足らずで戻れる速さで上っている。敵を倒したという達成感はあっても、まだ気を抜けない。ゆっくりと物見遊山する余裕はなかった。

 幸いこれといった外傷はなく、全力とまではいかないが、戦闘は十分可能である。若干一名、行動不能を除いて。


 狴犴ビアンと呼ばれていた人外との戦いで、妖力を使い果たした愁。

 妖力は体力と同じであり、睡眠や食事、休息で回復できる類の物だが、あくまでそれは消費が少ない場合の話だ。体力がなくなれば人間は倒れる。同様に、底が尽きるまで妖力を使えば気絶して回復するまで目が覚めないような事態に陥るのが普通だ。

 愁が気を失っていないのは文字通り、無尽蔵な体力のおかげである。かといって立つのが精いっぱいなので黒羽が愁を持ち上げて運んでいるのであった。しかし、黒羽の飛んでいる高度がいなりの目線より少し高いくらいなので持ち上げているというよりも引きずっているといった方が近い。


「ところでよ、今回の襲撃ってやっぱの横濱の連中か?」


 ユーフォ―キャッチャーで運ばれるぬいぐるみのように水平移動をしながら(正確には運ばれながら)愁が首を後ろに曲げる。上を仰ぐような状態になったのは自分を運んでいる黒羽の頭がちょうどそこにあるからだ。


「うん。それも結構な大物さんだよー。」


 愁の問いかけに、黒羽は楽し気ともいえるような口ぶりで答える。


「組織の名前は饕酔会とうすいかい。ここ十数年で急激に勢力を増している、向こうの黒社会じゃ知らない者はいない超巨大組織ファミリーだ。」

「それはこちらでいう“組”のような?」

「その通り!」 


 黒羽はよくできました、とでも言いたげな表情でうなづく。話の内容は穏やかなものではないが、テンポはまるで小学校の授業のようだ。

 黒羽の「答え合わせ」はさらに続く。


「この組織の正体は中国妖怪、向こうの言い方を借りると、人外じんがいだね、そいつらを頂点としたマフィアさ。できた当初は大陸の裏社会だけを縄張りに動いていたみたいだけど、調子に乗ったのか人間の黒社会にまで手を出し始めてねー。最近この国にまでちょっかいを出してきたってわけ。」


 妖怪は日本だけにいるわけではない。正確には、妖怪のような人ならざるモノが、である。

 それどころか、大きな枠組みで見ると“妖怪”というモノは日本国内だけにしかいない。米国や西欧では怪物や悪魔が、中国や東南アジアにかけては人外と呼ばれるモノ達が存在している。人間でいう人種に近い。彼らは総称して日本の妖怪から見て“海外妖怪”と呼ばれている。

 彼らもまた、日本の妖怪のように人間とは違う社会構造を築き(あるいは共生をして)生きているわけだが、国境を越えた異形間同士の交流というのはほとんどない。

 例外として、江戸時代、ペリー来航をきっかけに海外妖怪が日本に押し寄せる事件があり、西欧妖怪への牽制として四柱目、南の四大妖怪が置かれるようになったことがある。しかし、これは交流というよりも衝突に近い。そのため、海外妖怪との関係は良好とは言えないだろう。

 また、「名」に表れているように、日本の妖怪は極めて土地との繋がりを大切にする。海外妖怪に対しての嫌悪感は攘夷派の武士よりも強い。

 そういう背景があって「うちはうち、よそはよそ」が基本スタイルな日本妖怪。その代表格たる四大妖怪からしてみれば、海外妖怪はあまり受け入れがたい存在である。尚且つ、無断でその縄張りを荒らそうというのならば黙っちゃいない。


「撃退するしかないっしょ。」


 ―――と、なるわけである。

 黒羽はさわやかな笑顔で物騒なことをさらっと口にした。

 いなりは表情筋こそ一ミリも動いていないが、もしもあえて心中を表現するならば、口角をひきつらせて苦笑いの表情を作っていただろう。愁はその上に「おっかねー・・・。」と口に出していたが。


「あ、でも、本体が国外っつーことは、あれが全部ってわけじゃねえんだよな?」


 愁の言葉の「あれ」というのは、さっきまで戦っていた人外三体に加えて広場を襲撃したゲリラ集団のことを指す。

 愁はその組織の残党がまた報復に来ることを懸念していた。また、それ以外に彼は横濱での事件が引き金となり、表社会の一般妖怪をも巻き込む自体となってしまった今回の襲撃を起こしてしまったのではないかと彼は責任を感じているのである。


「大丈夫大丈夫ー、そこらへんはもう手を打ってあるよー。愁が気にすることじゃないさー。」 

「黒羽の言う通りじゃ。」


 背後から落ち葉を踏み鳴らす音して、誰かが黒羽の言葉をついだ。


「爺!」

「夜叉様。」

「よお、ひよっこ共。こっちは全部片付いたぜ。」


 三人が後ろを向くと、そこには夜叉がいた。

 「なんでここにいるんだよ。」と愁が切り出すのを制して、夜叉は刀を掲げてみせる。


「それからお残しも、な。」


 刀の先を見た瞬間、愁の顔が明らかにこわばった。

 刀には愁が首を落とし、決着をつけたはずの相手―――狴犴の頭が突き刺さっていた。断末魔が張り付いた表情はひどく醜く歪んでいる。憎しみ、怒り・・・そういった他者に対する憎悪を凝縮したような顔だ。


「まさに死力を振り絞った、ってやつじゃ。頭だけで食いついてきやがった。」


 くつくつと喉で笑いながら、夜叉はその頭を刀から抜いて地面に転がす。

 どちゃりと、生々しい音を立てて頭が地面に落ちる。首から滴る赤黒い液体が落ち葉を濡らした。


自分テメエさえ守れねー奴に、他人のことを心配する権利はねえ。」

 

 夜叉は愁を見下ろす。その妖気は、反論を許さないものだった。

 説教を垂れているわけではない。事実をオブラートに包むことなくぶつけているだけだ。ただ、それだけのこと。だが、その言葉一つ一つが、ずしんと腹の底に沈んでくるような重みがあった。


「・・・わーってるよ。」


 まざまざと自分の過失を見せつけられ、ふてくされて愁は目をそらす。

 だが、愁はきちんと夜叉の言葉を受け止めていた。ムカつくとはいえ、祖父の言葉に間違いはない。何より、祖父はそういう事に関しては核心を突いたことを言う。今まで教えられてきたことは、どういう風に聞いてきたかは別として、愁はきちんと飲み込んでいた。


「頭で分かってりゃいいわけじゃあ」

「ねえんだろ。」

「よく分かってんじゃねえか。」


 夜叉も愁の性格をよく知っている。

 愁は馬鹿だが愚者ではない。愚者ではないが、愚直なのだ。適当に答えていても実はきちんと学んでいる。


「いなりの嬢ちゃんもだぜ?随分固い顔しとるぞ。」


 思わず、いなりは目を見開いた。

 いなりの無表情ポーカーフェイスは自他共に認めるほど感情の起伏がない。声の調子もほとんど変わらないから、よけい分かりにくい。

 にもかかわらず、夜叉は今のいなりを見て「固い顔」と表現した。今日初めて対面し、数えるほどしか言葉を交わしていないというのに、敏感にいなりの表情の変化を汲み取ったということである。


「みずめは嘘をつく術も上手けりゃ自分テメエの感情を隠すのもうまくてなあ。特にめんどくせえ事を考えてるときほど彼奴あいつぁ真面目な顔をするんじゃ。それとよく似とる。」


 夜叉はカカッと笑う。


「ま、難しく考えんな。まだ人生十数年ぽっちのお前らが心配するような話じゃねえってこった。こういうのは頭良い奴に任せときゃいいんだよ。」


 ちらりと夜叉の視線が愁の頭上、つまりは黒羽に向かう。しかし、黒羽はどこ吹く風といった様子だ。「なんの話ー?」と、相変わらずにこにこ笑っていた。


「おっし、固い話は終わりじゃ!」


 そう言って、夜叉がぱあんと柏手を打つ。

 それによってアンニュイな空気ががらりと変わる。通夜がライブ会場に早着替えしたような感じだ。例えがめちゃくちゃだが、本当にそんな感じである。とにかく、シリアスな空気が霧散したのだ。


「せっかくの祭りもこれでお開きじゃ。白骨死体と肉片が散布しとる場所で宴なんぞ興ざめだしな。だが、それじゃあ飲み足りねえ・・・・・っつーわけで、みずめんとこで二次会と行こうじゃねえか!」

「お、いいねー。」

「まだ飲む気かよ!?つか、この後で飲む気になれんの!!?」


 俺めっちゃ疲れてるんだけど!?体マジで動かねえよ?箸とか掴めねえんだけど、と愁がわめく。だが、それを無視して頭の上を越して話はとんとん進んでいく。


「おうよ。あったり前だろうが。」


 さも当然、というように夜叉は腕を組む。


「何杯樽開けたと思ってんだよ飲んだくれ。」

「ああ?んなの食前酒だ。」

「食前酒って少量じゃねえっけ?あれ、これ俺が間違ってんの??」

「いいえ、正しいです。」


 これは店の酒が今日で片付くんじゃないだろうかと、いなりは遠い目をした。



 この後、結局大江山組は本当に二次会を『居酒屋 まほろば』で行った。一方で、いなり、愁、北斗はこれに参加せず、真っすぐ家に帰宅した。未成年を引き止めるほどの飲みにケーション文化は妖怪には芽生えていないのが救いである。

 ちなみに、三大妖怪は三次会まで足をのばしたとか、はたまた朝まで飲み明かしたとか。

 あらゆる面でバケモノなのが三大妖怪なのだと、いなりはつくづく思い知らされたのだった。

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