第8話 強敵現る

俺達は転生をするために王都ガイル城に来ていた。


「そういえば彩も冒険者だよな? なんで今まで転職しないんだ?」

彩は名の知れた凄腕冒険者なのに未だに転職をした事がないらしい。


「えっと...私ね、転職なんかがあるなんて知らなかったの! 転職楽しみだな〜」

凄腕冒険者が転職を知らないなんてことあるんだな。彩はなにに転職するんだろう。


「君達! 冒険者バッチを見せなさい」

門番らしき人に俺達は止められた。どうやら冒険者バッチがないと入れないらしい。そうなるとミントが入れないが...

ミントの姿がない。


「あ、ミントちゃんなら今は小さくなって私の髪の中に隠れているよ! こうしないと入れないからねっ 」

ミントは体を小さくすることが出来たらしい。


「確認が取れた、入国を許可する」

何とか俺達はガイル城に入国できた。

中に入ってみると、城下町が広がっていた。人も普通に住んでいるようだ。


「見て優斗! あそこにわたあめが売っているよ! 買いに行ってもいい? 」

ここに来て最初にするのがそれとは....まぁ良いか。

「俺は宿を借りてくる、そこで待っていてくれ」


宿について荷物を置いた俺は少し1人でゆっくりしていた。

「そういえば、今の俺のステータスはどうやっているんだ? マイステータス!」


=================================


優斗

レベル10

体力 360

筋力 250

敏捷 150

耐性 75

魔力 150

魔耐 30

スキル ファイアボール ヒール 属性剣 連撃

ユニークスキル 時の支配者

=================================


いつの間にかレベルが10になっていたようだ、スキルも増えていてステータスも上がっている。がステータスが上がったということは時の支配者のクールタイムが長くなるという事だ。今のクールタイムは約17分......結構長いな。


「さて、宿も取れたし彩の所に戻るとするか。」


「ごめん彩待たせたな.......」

俺は唖然としてた。彩の両手にはわたあめとりんご飴が計5本ひょっとこのお面を頭に着けていた。どうやら今日が建国祭のようでお祭りをしているらしい。それにしても転職をしに来たというのに......


「ねぇ優斗! 今日は建国祭のようだし転職は明日にして今日は遊びましょ!」

俺は彩の言われるがままにお祭りを満喫していた。気づいた頃には日は暮れていた。


「さて皆さん! メインイベントの魔法書争奪戦です! 今回の魔法書は風属性の魔法書です!」

「優斗参加しましょ? 新しい魔法を覚えるチャンスよ! 」

彩は俺の意見を聞かずに参加を申請していた。断る気はなかったが少し落ち着いて欲しいものだ。


「勝負内容を発表します! トーナメント制の一本勝負です! 相手を場外に出すか気絶させると勝ちです。スキルとユニークスキルの使用は禁じます。これがトーナメント表です!」


俺と彩は決勝まで当たることは無さそうだな...だがスキルと時の支配者が使えないが彩とあんなに剣術の練習をしたんだ。簡単には負けないぞ。


「優斗! 決勝戦で会いましょう! 」

「おう!」

順調に勝ち上がっていた俺達だが彩の準決勝で事件が起こる。


「この子...強い...」

嘘だろ。あの彩が押されているのか...?


「そんなものか...」

相手は余裕そうだった。そして彩の木刀を弾き飛ばした。


「うそ...でしょ...負けたの...私」

あの彩に剣術で勝つなんて...どんなやつなんだあいつ...


「さて! ついに決勝戦です! 決勝戦は優斗VSルイです!」


俺はルイに勝てるのか...?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る