第3話 男子高校生編2

 あれから数日が経った。僕も暇なわけではないので色々とやっているわけだけど、観察するに、どうやら少年は不登校になることもなく学校に通い続けたらしい。そして朗報だ。

 その「嫌な先生」とやらは、晴れて異動を果たしたらしい。異動が判明したと思われる日、少年はなんだかウキウキした様子で帰ってきた。そして部屋着に着替えたのち、ベッドに座ってスマホを取り出した。

「よかったー…もう来年からは嫌味言われずに済むわ」特に笑顔ではないがそう打ち込む少年。文字でやり取りをするとき、人は別段笑顔にならないんだなーと思った。「そうだね。うっとうしかったもんねーあいつ…笑」

相手の友達もノリノリだ。友達も何かしらの被害を受けたのだろうか?「そっちもなんかされた?あいつから」僕が気になっていたことをちょうど少年が話題に出してくれた。というか「あの先生」から「あいつ」呼ばわりに変わっているんだね。普段の言動に気をつけないと色々言われるんだな。

「ちょっとだけね。親にお金出してもらっておいて成績がよくならないなんて申し訳ないと思わないのかー、みたいなこと言われたり…」

なかなか言うじゃないか。今度はその先生を観察しようかな…えーっと?手がかり手がかり…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

あなたの部屋にもいるかもね ヒナタジャンクション @Hinata-Junction

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ