第3話 お年寄りと坂と父
父がゆるい傾斜の坂道を車で登っていた時の事です。
その道は住宅地の中の道でした。
少し細くて車が二台やっと通れるくらいの道だったのでゆっくりと進んで行くと自転車に乗ったおじいちゃんがいました。
風の強い日でちょっとふらふらしていて見るからに危なそうです。
父は更にスピードを落としゆっくりゆっくり通り過ぎようとした時、おじいちゃんは自転車にまたがったまま父の車の助手席のガラスにピタリ!とくっついてしまいました。
まるで磁石が貼り付いたようにあっという間の出来事だったそうです。
父はすごく驚いたそうですが(まあそうですね)
とりあえず車をゆっくりとそのまま停めました。
そのスピードでおじいちゃんも止まりました。
父は慌てて外に出て助手席側に回り込み
「大丈夫ですか?!」と声をかけるとおじいちゃんはガラスに引っ付き斜めになったまま
「驚いたのぉー」と一言言ったそうです。
父はガラスからおじいちゃんをはがして
「自転車から降りて歩いた方がいいですよ」
と言うと
おじいちゃんは「分かった」と言ったそうです。
だから気をつけろ、だそうで。
驚いたわ、初めてだしとの感想でした。
何度もあったら怖いよ、は私の感想。
しかし歩けないけど自転車なら乗れる、って人も稀にいるそうですから(ご近所のお年寄り調べ)皆で気をつけましょうね!
車初心者ちゃん読本 ささ @siratamaneco
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。車初心者ちゃん読本の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます