第4話 出会い
アルテネ学園生徒会室
新入生の中での首席だった私は生徒会室に呼ばれていた
(コンコンコン)
「……。」
「入れ。」
威圧感を感じるこの扉。出来れば入りたく無い、祝辞の言葉で感じた強者の貫禄、、、。一体何を話されるのだろうか。そんな事を考えながら扉を開く
「失礼します。」
「おー♪君が珍しい女首席の子かニャー?」
「はい。新入生首席、シテア・プラークで御座います。」
真っ先に話しかけたのは、椅子に座っている会長では無く獣人の少女だった
「金髪でサラサラな長い髪、宝石のような紫色の瞳。まるでお人形さんのようだニャー。」
「…ニャるほど、ニャるほどふむふむ」
「どうした。」
「紫色の瞳といったら限られてくるニャンからもしかして王家の人間だったりするのかニャ?ネメの感がそういっているのニャ〜。」
「でもラストネームに王家の名前が入ってニャいって事はかくしてい…」
「早速ですがどのようなご用件で私をお呼びになったのでしょうか。」
「ネメの推理を遮るなんて酷いニャー!!」
「ネメの感はとっても当たるって有名ニャんだからー」
「奴の話は長くなるからここで切るぞ。」
「まずは挨拶を受けたらこちらも返すのが道理だ。祝辞でも聞いたと思うが私はエリウス・イオニュトス、そして隣はネメアだ。よろしく」
「これから話す内容について信用を得る為話すがネメアは君と同じ月下香ゲッカコウのメンバーである。」
「!?」
このネメアという獣人、月下香ゲッカコウのメンバーですって!?こんなにも近くにいて気づかないなんて不覚だわ。だけどこんな子見た事無いわね
「そうだニャー、エリーは違うけどネメは昔っからの月下香でとっても偉い子なんだニャーン!!ネメアを見た事無いのはネメが単独任務専門だからだニャン♪」
「……。ネメア先輩は心を読む能力がお有りで?」
「読めるというか獣人は五感が優れてるから人の表情とか動きが見えやすいのニャン♪後は技術ニャン!」
嘘は吐かない方がいいわね
「私はメンバーでは無いが事情は大体把握している。勿論、他言無用な内容ださて本題に入るが……」
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「はぁ〜。疲れたわ。」
話を終え生徒会室を後にした私はため息をつきながら話を整理するべく寮の自室へ向かう事にした
ところだった
しかしそんな疲れなど吹っ飛んでしまう程の衝撃が電気のように走った
ある人物を、ずっと会いたくて仕方が無かった彼を見つけてしまったから……
「やっと見つけたわ。」
私は思考など捨て愛しの人がいる中庭へ□□□□□と呟きながら足を動かしていた
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アルテネ学園中庭
カノンとフォンと別れた僕は一通りアルテネ学園の校舎を見るべく探検し少し中庭で休憩していた
「この中庭やっぱり凄い……。」
アルテネ学園の特徴は中庭にもあった。この中庭はとても広く色々な国の花や植物たちが咲いている季節ごとに違う植物がエリアで別れ魔法によって最高の環境で育てられている。
僕がいるスプリングエリアはピンク色や水色などとてもカラフルな花たちが咲いている。
「こんなに沢山の花は初めて見たなぁ、今度カノンとフォンも連れて絵を描こう!!お花見もしたいなー。」
何故絵を描くかというと僕達は元々絵が好き同士で美術部員なのをきっかけに仲良くなった。
僕は正確にいうと絵の具の色が好きだった色んな絵の具を組み合わせて自分にしか出せない色を作る、沢山混ぜすぎてしまうと黒色になっちゃうけど……。
僕が好きな色は白だけど白を絵に取り入れて描く事が中々難しくてそんな時に目に入ったのは、技術学科で画家を目指してたフォン。
フォンの作品は白をベースとしたやさしいタッチで僕はそれにとても感銘を受けたんだ。
「カノンも花が好きだし明日でもいいから2人を誘おう。」
「………。」
「なんかポカポカしてきたしお昼寝でもしようかな………zzZ。」
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数十分後
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………て…る……と。
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……し……るえ……。
…ん〜?なんだこの声……ゆ…め…かなぁ…。
「あいしてる。」
「あいしてる。」
囁かれるような声でゆっくりと目を覚ます。
金髪の女の子……?
「おはよう。そして久しぶりね。」
「愛してる、愛しのエクト」
「な、なんだこの状況!?」
居眠りから目が覚めた僕が見たのは愛してると言いながら膝枕をしてくれているお人形のような女の子だった。
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