第3話 入学式
アルテネ学園高等部講堂
「次に本日このアルテネ学園高等部入学式にお越し下さいました来賓の方々のご紹介とさせて頂きます。」
「おい。見ろよ、あそこに居るヘラール王国の来賓エルフじゃん!」
「スゲー。やっぱヘラールの女はエルフだけあって美人だな。」
「胸デカいしなぁ。」
「エルフって言ったら、入学式前俺見たんだよ!エルフの女がこの講堂に歩いてるとこ。」
「マジかよ。やっぱアルテネ学園サイコーじゃん。探そうぜ!どこだ、どこだ?」
「ねぇ見て、あの金髪の方って帝国の英雄、ラノン様じゃない??」
「え、本当だ!キャー私初めて生で見た、めっちゃイケメン、。」
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入学式当日。新入生入場から始まった入学式も後は生徒会長歓迎の言葉、学園長祝辞、で終わりだ。
今やってる来賓紹介だけど、皆がざわついてるような気がする、、。そんなに偉い人が来てるのか。まぁ帝国一の学校だもんね
「皆。英雄がどうとかエルフがどうとか言ってんな。」
「皆ざわついてるね。」
「まぁ俺はこの来賓紹介よりも次の生徒会長さんの言葉が気になるがな。」
「フォン。生徒会長のこと何か知ってるの?」
「何か知ってるって訳じゃねーけど。やっぱアルテネ学園の生徒会長って事は相当な実力者に違いねぇからな、どんな野郎か楽しみって訳だ。」
「確かに。この学園一って事は僕達くらいの年代での頂点って事だし、もしかしたら帝国の騎士以上の実力者なのかもしれない。」
「お!エクトわかってんじゃねーか。」
「続きまして、アルテネ学園生徒会会長歓迎のお言葉です。第2学年特別学科首席、生徒会会長エリウス・イオニュトス。」
エリウスという男が壇上に上がった瞬間。会場の温かくほのぼのとしていた空気が一気に緊迫感へと変わった。それほど存在感がある人物に会場の殆どの人が息を呑んだ
そんな状況の中彼は言挙げをする
「新一年生入学おめでとう。君達は才能を認められた者達である、
誇っても良い。だが自惚れるな。
君達は才能を認められた者であると同時にその才能を世のため人のためそして正義のために使わなければいけない義務がある。」
「その義務が果たせないと判断したものは即刻退学となる。その判断は生徒会、学園理事会そして帝国議会までが関わり厳正な規則に則り不正が行われる事は無い。」
「この学園は実力主義。基本4年制だが私は第2学年生である。よって誰もが生徒会にそして特別学科に入る事が出来るチャンスがあることになる。」
「今年の1年は特別な生徒が入って来たという報告も学長から受けた。いつか声を掛ける事があるだろう。」
「私からの歓迎の言葉は以上。」
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淡々とまるで仕事の報告をするかのように語った生徒会長は言葉を話し終わると間隔の早い靴音を響かせあっという間に消えてしまっていた
「……!あ、有り難うございました。」
果たして今のが歓迎の言葉だったのだろうか…
でも凄いオーラだった。今の僕が闘ってもきっと一撃も与えられないだろうなぁ
「…エクトす、すごかったな。」
「今の言葉で分かった事は、俺が絶対関わりたく無い人No.1という事だな。」
「あはは…。僕も同じだよ。」
その後の学長の話はこの学園の制度の話だったと思うけど、生徒会長歓迎の言葉が頭から離れなくて全然話の内容が入って来なかった
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アルテネ学園入学式後正面玄関
入学式を終えた僕とフォンは朝から姿が見えなかったカノンを探すことにしていた
「カノンのやつ、女の子の入学式は成人式と同じくらい大事なんだから!!!って朝電話で言ったきり入学式全然姿見えなかったな。」
「一体何処に居るんだろうね。」
「写真くらい一緒に撮りてぇよな。」
「まぁあいつの事だからどっかで騒がしくやってるんじゃ……っと、すまんエクト今ぶつかっちまった。」
「……!?か、カノンじゃねーか。」
「エクト、フォンお、おはよう。いやこんにちは、?」
「ってか、お前髪どうした??!!」
「あーこれ?ちょっと気分転換に切ってみようかな〜なんて思っちゃたり?して?、、ね」
「カノン、リボンの色も白色になったね。」
「こ、これはエクトが白色が好きだって言ってたか…ら……。」
「凄い似合ってるよ。カノンの少し赤みがかった茶色の長い髪もいいけど僕は風が吹くとキラキラして見える短い髪の方が好きだな。」
「ほ、ほんと!?……よかったぁ。」
「はぁーん?お前もしかして…エクトがすk」
「わー!!!!わー!!!!フォンは黙っててぇーー!!!!!」
「痛って!何照れてんだよ!!」
「て、照れないもん!!」
カノンが朝居なかったのは髪を切りに行ってたからだったんだ。前は紺色だったリボンが白色になってて、とっても愛らしいなぁ
僕達3人は入学式のアルテネ学園で記念撮影をして、カノンは用事があるとのことで家に帰って残ったフォンと僕は寮の新しい部屋でパーティすることになり、3時間後にまた集合となった
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