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それは、正午前のこと。
東西フェルゼンの繁華街上空には、謎の大型バルーンが現れていた。
ペリカンをデフォルメした極彩色のバルーンで、奇異な見た目に市民の目は釘付けになる。
だが直後、バルーンが急激に膨らみ始めた。異常な大きさまで膨張したバルーンはもはやペリカンと認識できなくなり、ほとんど球形のようになるまで膨らみ続ける。
瞬間、バルーンが内圧に耐え切れず破裂した。バルーンは散り散りに破れ落ち、花火がひゅるひゅる飛び出して爆発する。さらに中からは大量の紙片――手作りらしいビラが散った。
ビラには、こう書かれていた。
レディース&ジェントルメン。
本日正午過ぎ、大自然と人類の英知が交わる場所にて、最高のショーを開催いたします。
命をかけたアクターたちの輝きを、どうかお見逃しなく。
ペリカンサーカス
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