実作7) クライマックスの危険
七転八倒のすえたどり着いた念願のクライマックス。
物語の展開も最高潮で、
登場人物の心理もいい具合に煮詰まってきていて、
全てが臨界点。
ぶちまけたり、伏線回収しまくったり、ついに対峙したり、とうとう手に入れたり。
恐らくこのシーンを書きたいがためにここまで粘った筆者も少なくないはず。
でなくとも、ここをやっつければついに完結という正念場。
達する頃にはもう作品と一心同体。
わが手足と動かし、動いているハズ。
ここまできて集中力が途切れる、ということを実際、ほとんど体験したことがない。なんだかもう目隠しされて走る馬車馬状態。
ということで燃え上がるまま一気に書き上げるは常套だが、
これがけっこうアブナイのだ。
ちょっとした変性意識状態でもあるんじゃないかとさえ思っている。
確かにクライマックスはある程度一気に書き切る、
が、流れもリズムも雰囲気も損ねずまとまるし、言葉もするする出てきやすい。
だがそれが陶酔というものでもあることを忘れるなかれ。
そして酔っぱらって書くよりも、
断然覚醒して書いたものの方がデキはいい。
こののめり込みつつ、心のどこかでは常に引き気味、冷めた部分を維持し続けるはコツが必要で、こればかりはメンタル一択で決着をつけるほかないだろう。
フィジカルでも、マニュアルでも太刀打ちできない。
ともかく自身を分裂させる感覚を体得するまでやってください、というしかない。
ということで、やっているつもりでも出来ていない場合もあるためオイラは、
書けた後、数日あけて必ず見返す。
その日中ではない。
寝て起きてから見返すことがポイント。
本当に出して大丈夫か。
疑う目が冴えてるね。
くらいに落ち着き払って見返しても過ぎることはないと感じている。
早く公開したくてとって出しなどもってのほか。
ここぞ大一番こそトチらないためにも、
盛り上がってきたなー、と思うほど冷静にを忘れることなかれ。
忘れると恐らく巷でいうところの「黒歴史」化するはずだ。
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