第4話

 全てが何事もなかったかのように復旧した次の日。丸一日24時間経過した後。それと同時にどこからとも姿がない声が頭の中に響いた。


 曰く


自身は現地の神様とは違うが、この世界に対しては、それと同等かそれ以上の管理者に属していること。


世界に地球だけれではなく、あまたの世界が存在すること。


没入型VRMMOの舞台は現実の地球を複製した一つを舞台にしていること。


その試験用地は現実世界とは違う要素、魔法、魔力的な要素があった場合の地球をモデリングにしていること。


そこにそういった要素がない人が迷い込んだ、もしくは、送り込まれた場合にどういう行動をとるのか、観測する目的があったこと。


原住民がいる場合、それに引きずられる恐れがあるため、原住民を排除していること。


他のゲームのために貸し出しているレンタルサーバーのすべては、一つのサーバーを切り離して貸し出していたこと。


すべてはひとつにつながっていること。


貸し出す容量が大きくなるにつれて、試験用地の行動不能エリアがアップグレードと称して増えていること。


使用者には意識操作により、初めからそういう物だったという認識にされているので、行動不能エリアが小さくなったことに違和感がないこと。


新作ゲームの甘い部分にIT強国がハッキングチームを送り出し、深層にある中身、すべたが元となるゲームを奪い取ったこと。


中身があふれ、世界がゲーム世界と同期、上書き、侵食されたこと。


魔素が世界中にあふれかえったこと。


国単位ではなく、州、県に該当するところや、有名な建物、図書館、博物館、遊園地などの娯楽施設には迷宮ができやすいこと。


魔素は、電波、電磁波、赤外線等といった波長とすこぶる相性がいこと。


アメリカ、韓国をはじめ多くのハッキングに参加した国は市民を先導して、ゲームを発売している会社がある日本をわるものし、責任をなすりつけたこと。


欧州、中東をはじめ宗教が色濃い地域に邪神崇拝者にされたこと。


世界の管理者が邪神扱いされたこと。


管理者を邪神扱いした地域の有名な建物は特別の迷宮、国はフィールド型の迷宮になったこと。


ハッキングを主導した国の指導者、その関係者や、市民を先導すことに協力したマスコミ関係者が、業火に焼かれて死んだこと。


関係した国の住民の身体能力にマイナス補正がついたこと。


ゲームをしたことがない地域の住人の身体能力にプラスの補正がついたこと。


これらが、世界の変革後2週間の期間が過ぎていたこと。



 2週間。


 つまり、すべてが復旧したのは2週間と1日。


 その間の記憶があやふやなのは、きっと、他の皆もそうな、はず。

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